本年度はこれまで開発したセンサネットワークをベースに次の2点を中心に開発した。 (1)遠隔灌水制御のための制御システムの開発 これまで開発したセンサネットワークに追加する形で、灌水制御システムを開発した。このシステムは広く普及しているネタフィム社の灌水バルブを制御するように設計した。灌水時間の制御は後述のセンサ情報管理システムによりGoogleカレンダーを用いて行う。 (2)センサ情報管理システムの開発 センサ情報を管理するために簡易GIS機能を持ったセンサ情報管理システムを開発した。このシステムは次の機能を有している。 (i)センサ情報閲覧機能 SVGを用いて圃場マップを作成し、各種センサを地図上に配置している。そのセンサをクリックする事で、過去のセンシング情報の推移がグラフとして表示される (ii)作業履歴の共有機能 Googleカレンダー上に作業履歴を保存し、その履歴を共有するシステムを開発した。カレンダー上には灌水時間制御のための記述も可能で、果樹栽培に適した灌水時間を入力することができる。これら情報はGoogleカレンダーの共有機構を用いて、複数の農家で共有することができる。これにより農作業、灌水作業の共有化ができ、ノウハウの共有が実現できる。
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