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2006 年度 実績報告書

細胞増殖・分化の新規リガンド依存性転写調節機構の解明と健康食肉生産の技術基盤

研究課題

研究課題/領域番号 18580278
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京農工大学

研究代表者

佐藤 幹  東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 特任助教授 (20250730)

キーワード鶏 / 脂肪細胞 / 転写活性 / PPARγ / リガンド / プロモーター
研究概要

本研究では、これまでの我々が進めてきた外因性の脂肪酸を要求する鶏前駆脂肪細胞の特異的分化機構に関する研究成果を元に、鶏脂肪細胞分化を支配するリガンド依存性転写調節機構を解析することにより、新たな脂質シグナル経路を同定し、その制御機構を明らかにすることを目的とする。本年度は、in vitro培養系とpromoter assayを駆使して、鶏脂肪細胞分化を支配するリガンド依存性転写調節機構を解明する研究の第一歩として、転写調節を担う調節領域を検索することを試みた。
(1)各種転写因子群のアゴニスト・アンタゴニスト添加によるPPARγ mRNA発現亢進作用の解析
10日齢のブロイラー(Ross)の脂肪組織より前駆脂肪細胞を含むSV-cellを調製し、3回の経代と細胞接着性を利用し、前駆脂肪細胞を得た。まず、分化誘導ホルモン(500nM Dexamethasone,0.5mM 3-isobutyl-1-methylxanthine,20μg/ml Insulin;以下IMD)を鶏前駆脂肪細胞に添加し、7日間培養したが、PPARγ mRNAや脂肪細胞分化マーカーであるap2 mRNA発現は変動せず、細胞内トリグリセリド蓄積も認められなかった。一方、IMDに200〜300μMの脂肪酸(オレイン酸)を添加すると、添加3時間後にはPPARγ mRNA発現の上昇が認められ、12時間後にはaP2 mRNA発現の増加も観察され、細胞内トリグリセリドの蓄積も認められた。一方、脂肪酸の代わりにPPARγのアゴニストであるtroglitazoneやPPARβ/δのアゴニストであるGW501516、SREBPsのアゴニストであるPravastatinのいずれを添加しても、PPARγやaP2 mRNA発現が短時間で充進する現象は認められなかった。よって、PPARγ mRNA発現充進を誘導する脂肪酸依存性転写調節領域が、鶏PPARγ promoterに存在する可能性が示唆された。
(2)PPARγ promoter解析による鶏脂肪細胞のリガンド依存性特異的分化機構の解析
鶏PPARγのプロモーター領域の2000bpをクローニングし、pGL4.10にコンストラクトした。次に、pGL4.74とともに鶏前駆脂肪細胞にco-transfectionし、脂肪酸添加時、無添加時の転写活性をdual luciferase assayにより検討したところ、約-900〜-700bp付近に、もっとも強いリガンド感受性部位が見出された。現在、さらにこの部位の解析を行っている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Changes in gene expression involved in energy utilization during chicken follicle development.2006

    • 著者名/発表者名
      Seol HS., Sato K., Murakami H., Toyomizu M., Akiba Y.
    • 雑誌名

      Animal Reproduction Sci. 95

      ページ: 283-294

  • [雑誌論文] Possible role of avian uncoupling protein in down-regulating mitochondrial superoxide production in skeletal muscle of fasted chickens.2006

    • 著者名/発表者名
      Abe T, Mujiahid A, Sato K, Akiba Y, Toyomizu M
    • 雑誌名

      FEBS Lett. 580

      ページ: 4815-4822

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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