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2007 年度 実績報告書

細胞増殖・分化の新規リガンド依存性転写調節機構の解明と健康食肉生産の技術基盤

研究課題

研究課題/領域番号 18580278
研究機関東京農工大学

研究代表者

佐藤 幹  東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 特任准教授 (20250730)

キーワード鶏 / 脂肪細胞 / 転写活性 / リガンド / プロモーター / PPARγ
研究概要

本研究では、これまでの我々が進めてきた外因性の脂肪酸を要求する鶏前駆脂肪細胞の特異的分化機構に関する研究成果を元に、鶏脂肪細胞分化を支配するリガンド依存性転写調節機構を解析することにより、新たな脂質シグナル経路を同定し、その制御機構を明らかにして、低脂肪・低コレステロール食肉生産の技術基盤を実践することを試みた。
本年度は、前年度に同定したPPARγ promoterの脂肪酸応答領域の支配遺伝子を同定するとともに、鶏脂肪細胞分化を支配する遺伝子のアゴニスト、あるいは遺伝子自身を、in vivoに投与することにより、新たな脂肪細胞制御技術の基盤技術を確立する試験を行った。
1.PPARγのプロモーター領域の2000bpをクローニングし、脂肪酸添加・無添加でDual luciferase assayを行ったところ、-700〜900に抑制配列が、-1000〜1200bpに促進配列が見出された。-1000〜1200bpの配列をさらに解析したところ、MEF-2の推定結合配列と考えられる位置が、脂肪酸感受性であった。そこで、MEF-2の遺伝子発現を鶏前駆脂肪細胞の脂肪酸誘導条件下で測定したところ、脂肪酸の誘導により遺伝子発現が増加していた。すなわち、PPARγの脂肪酸感受性因子がMEF-2であると推定された。今後、配列への結合性をさらに解析する必要性があるものの、新たな脂肪酸感受性経路を提示することができた。
2.PPARγのアゴニストであるトログリタゾンを初生ヒナの腹腔内に1回投与することにより、出荷時の脂肪蓄積量が減少し、飼料効率、特に後期の飼料効率が改善した。よって、未成熟な脂肪細胞を多く含む初生ヒナのPPARγを活性化することにより、効率的な、低脂肪鶏が生産できることを明示することができた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Molecular characterization and expression of the cholesteryl ester transfer protein gene in chickens.2007

    • 著者名/発表者名
      Sato K, et. al.
    • 雑誌名

      Comp Biochem Physiol B 148

      ページ: 117-123

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Modulation of sterol regulatory element binding protein-2 in response to rapid follicle development in chickens.2007

    • 著者名/発表者名
      Seol HS, et. al.
    • 雑誌名

      Comp Biochem Physiol B 147

      ページ: 698-703

    • 査読あり
  • [学会発表] ブロイラー初生ヒナへの腹腔内PPARγアゴニスト投与は成長後の飼料要求率を改善する2008

    • 著者名/発表者名
      佐藤幹・秋葉征夫・松下浩一
    • 学会等名
      日本畜産学会第109回大会
    • 発表場所
      茨城大学
    • 年月日
      20080300

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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