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2006 年度 実績報告書

鶏アデノウイルス新規レセプター分子の解析ー筋胃びらん発症機構の解明ー

研究課題

研究課題/領域番号 18580294
研究種目

基盤研究(C)

研究機関鹿児島大学

研究代表者

田原口 智士  鹿児島大学, 農学部獣医学科, 助教授 (30312416)

研究分担者 高瀬 公三  鹿児島大学, 農学部, 教授 (90325770)
矢吹 映  鹿児島大学, 農学部, 助手 (10315400)
キーワード鶏アデノウイルス / 筋胃びらん / レセプター
研究概要

Aviadenovirus属は、12の血清型からなり鶏の封入体肝炎の原因ウイルスである事が知られている。鶏の封入体肝炎は、主たる病変が肝臓にあり、肝細胞に核内封入体形成をともなう肝炎が認められる疾患である。また、鶏の封入体肝炎の原因ウイルスは特定の血清型に限定されていない事が知られている。しかし、近年、ブロイラーにおいて、鶏アデノウイルス感染に起因する筋胃びらんが大量発生し問題になっている。症状の軽いものでは、出荷され解体された段階ではじめて筋胃びらんが見つかるが、重症例では、筋胃のびらんから多量の出血が認められ急性経過で死亡する。これらの筋胃びらん材料からは、血清型1または8の鶏アデノウイルスが分離されている。
そこで、我々は、筋胃びらんの発症機構の解明を目的に、VOPBA(Virus overlay protein blotting assays)法を用いる事で鶏アデノウイルス血清型1(JM1/1株>が筋胃に存在する約200kDaの蛋白に結合する事を明らかにした。筋胃びらんを引き起こすウイルスは、約200kDaの蛋白質に強く結合する事が認められたが、筋胃びらんを引き起こさない鶏アデノウイルス血清型1であるOte株は、弱い結合しか示さなかった。また、各種臓器中の200kDaの蛋白の発現をVOPBA法で調べたところ、検査を行なった全ての臓器で200kDaの蛋白が観察されたが、その発現は筋胃で多く肝臓と腎臓では極めて少なかった。これらの結果からこの200kDaの蛋白は,筋胃びらんを引き起こす鶏アデノウイルスの筋胃への親和性に関与しているかもしれない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Characterizarion of monoclonal antibodies against fowl adenovirus serotype 1(FAV1) isolated from gizzard erosion.2006

    • 著者名/発表者名
      Taharaguchi S, Ito H, Ohta H, Takase K.
    • 雑誌名

      Avian Disease 50(3)

      ページ: 331-335

  • [雑誌論文] Pathogenicity of fowl adenovirus isolated from gizzard erosions to immuno-suppressed chickens.2006

    • 著者名/発表者名
      Muroga N, Taharaguchi S, Ohta H, Yamazaki K, Takase K.
    • 雑誌名

      J Vet Med Sci. 68(3)

      ページ: 289-291

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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