研究課題
基盤研究(C)
Staphy lococciゲノム配列情報を比較解析し、SE関連可動性遺伝因子が挿入されうるゲノム上の領域を予測して可動性遺伝因子領或を増幅・型別する手法を確立した(pathogenicity islands scanning/RFLP)。この手法を用い、SEB遺伝子をコードするgenomic islandsは多型性が高く、少なくとも五つの亜型が存在し、またコードするSE遺伝子の種類も異なることを明らかにした(投稿準備中)。さらに、SElJおよびSElR遺伝子をコードするプラスミドpF5の全塩基配列を決定し、本プラスミドはさらに2種類の新規エンテロトキシン遺伝子をコードしていることを明らかにした(投稿中)。また、multiplex PCRによるSEs/SEls遺伝子の網羅的検出法を改良すると共に、immuno-PCRによる高感度SEs遺伝子検出法の開発および黄色ブドウ球菌の高感度検出法の開発を進めた。pF5に見いだされた新規エンテロトキシンであるSESおよびSETを組換え型タンパク質として発現し、その生物活性を詳細に検討した。SESは、MHC classII分子の存在下でVβ9を有するT cellを活性化する典型的なスーパー抗原であり、また霊長類に経口投与すると、5時間以内に嘔吐を引き起こす典型的なエンテロトキシン活性を有する毒素であることを明らかにした。SETは、スーパー抗原活性を有するもののVβ特異性は明確ではなく、また霊長類での嘔吐活性も典型的なSEsに比して潜伏期が延長していることを明らかにした(投稿中)。また、霊長類モデルを用い、未だ嘔吐活性の有無が明らかにされていない新型SElsの嘔吐活性を解析した。カニクイザルにこれらの毒素を経口投与し、連続5時間観察して嘔吐の有無を確認し、これらのSElsは霊長類に対して嘔吐活性を有することを明らかにした。これらのSElsは古典的なSEsと同様にヒト食中毒の原因毒素となり得ることが推測された(投稿準備中)。また、ジャコウネズミをモデル動物として、SEAの嘔吐発現機序を解析し、腸管におけるセロトニンの増加がSEAによる嘔吐に重要な役割を果たすことを見いだした。
すべて 2008 2007 2006 その他
すべて 雑誌論文 (12件) (うち査読あり 6件)
Journal of Medical Microbiology 掲載確定(In press)
Journal of Molecular Medicine 85
ページ: 461-469
The Veterinary Records 161
ページ: 381-383
Cellular Microbiology 9
ページ: 2267-2277
J. Mol. Med. 85
Cell. Microbiol 9
Vet. Rec. 161
Japanese Journal of Infectious Diseases 59
ページ: 347-347
Mirobes and Infection 8
ページ: 2841-2848
Jpn. J. Infect. Dis. 59
ページ: 347
Mirobes Infect 8
J. Med. Microbiol. (In press)