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2006 年度 実績報告書

自然界におけるA群ロタウイルスの流行動態の解明と新たな流行リスクの分析

研究課題

研究課題/領域番号 18580307
研究種目

基盤研究(C)

研究機関岐阜大学

研究代表者

杉山 誠  岐阜大学, 連合獣医学研究科, 教授 (80196774)

研究分担者 北川 均  岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (70144003)
伊藤 直人  岐阜大学, 応用生物科学部, 助教授 (20334922)
淺野 玄  岐阜大学, 応用生物科学部, 助教授 (30377692)
キーワードロタウイルス感染症 / 疫学調査 / イノシシ / ウシ / P遺伝子型
研究概要

これまでの血清疫学調査により多様なA群ロタウイルスが高頻度で感染していると考えられたウシと野生のイノシシを対象に、感染状況や実態に関する調査を進めた。これまでの調査地域以外でのイノシシにおける本ウイルスの感染状況を把握することを目的に、愛知県および四国4県ナ捕獲されたイノシシ182例について、P遺伝子型特異抗体検出法により血清疫学調査を実施した。その結果、24%のイノシシがP[17]遺伝子型のトリで流行しているロタウイルスの感染を、41%がP[4]あるいは[8]遺伝子型のヒトで主に流行しているロタウイルスの、56%がP[2]あるいは[3]遺伝子型のロタウイルスの感染を受けたと考えられた。抗体価の解析から、野生のイノシシでは、様々なあるいは未知のロタウイルスが感染・流行していることが推測された。そこで、平成15〜18年に愛知、岐阜、群馬県で捕獲されたイノシシの腸管内容物135例からロタウイルスVP4遺伝子の検出を試みたところ、岐阜県のサンプルの1例が陽性となった。塩基配列を解読した結果、韓国において山羊から分離されたGRV株に最も近縁で、P遺伝子型はP[3]と考えられた。血清疫学調査からもP[3]遺伝子型ロタウイルスの流行が推測されており、本遺伝子の検出はそれを裏付ける結果となった。さらに、ウシでのロタウイルスの感染実態を調査するため、ウシの糞便より本ウイルスの検出を試みた。2006年に岐阜県で採取されたウシの糞便587例のうち子牛の正常便1例からロタウイルスVP4遺伝子が検出された。その塩基配列を解読した結果、米国においてウVから分離されたB223株に最も近縁で、P遺伝子型はP[11]と考えられた。以上、本研究により、下痢症の流行を伴わないロタウイルスの感染が自然界で起きている実態について明らかになりつつある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] lnduction of Nitric Oxide Synthase by Rotavirus Enterotoxin NSP4 : Implication for Rotavirus Pathogenicity.2007

    • 著者名/発表者名
      Borghan, M.A.
    • 雑誌名

      Journal of General virology 88(印刷中)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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