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2007 年度 実績報告書

犬糸状虫症の免疫学的診断法の改良に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18580321
研究機関日本大学

研究代表者

野上 貞雄  日本大学, 生物資源科学部, 教授 (90172767)

キーワードDirofilaria immitis / Parasite / ELISA / 犬糸状虫 / イヌ / 免疫診断 / 代替動物モデル / 寄生虫感染症
研究概要

目的・背景: Dirofilaria immitis感染実験は好適宿主である犬にL3を感染させる実験系が主であるが、犬を供試し、L3から成熟成虫になるまでに数ケ月かかるなど、問題点がある。そこで実験動物として管理し易いマウスにD. immitis成虫を移植し、短期間でのミクロフィラリア(Mf)や抗原の検出の可能性を確認した。
方法:マウスは4〜5週齢の雄のICRマウスを用いた。D. immitis成虫は犬への人工感染24週後、29週後にそれぞれ摘出したものを用いた。マウス腹腔内にD. immitis成虫を雌雄別にそれぞれ移植した。移植3日後に移植成虫の状態の確認、Mfの有無、分離血清での抗原検出の確認を行った。Mfは腹腔内洗浄を行い、その洗浄液を鏡検することで確認した。抗原検出には市販の3種類の抗原検出キットを用いた。
結果:腹腔内移植されたD. immitis成虫は一部被嚢化しているものはあったが全て生存していた。また、24週齢雌成虫移植マウスではMfは認められなかったが、29週齢雌成虫移植マウスでは全頭の腹腔洗浄液からMfが確認された。キットによる抗原検出検査では、雌成虫移植マウスで24週齢虫体、29週齢虫体ともに抗原が検出された。一方、雄成虫移植マウスでは24週齢虫体で検出されなかったが、29週齢虫体では抗原検出されるものもあった。
考察:以上の結果から、マウスへのD. immitis成虫移植により、Mf、抗原ともに検出可能であることが確認された。また、雄成虫移植マウス血清から抗原が検出されたことから、雄成虫からも雌成虫と同様に抗原が放出されていることが考えられる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Experimental infection of Dirofilaria immitis in Raccoon dogs2007

    • 著者名/発表者名
      Nakagaki, K., Yoshida, M., Nogami, S. and Nakagaki, K.
    • 雑誌名

      Journal of Parasitology 93

      ページ: 432-434

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Serological survey of Ehrlichia and Anaplasma infection of feral raccoons(Procyon lotor)in Kanagawa Prefecture, Japan.2007

    • 著者名/発表者名
      Inokuma, H., Makino, T., Kabeya, H., Nogami, S., Fujita, H., Asano, M., Inoue, S. and Maruyama, S.
    • 雑誌名

      Veterinary Parasitology 145

      ページ: 186-189

    • 査読あり
  • [学会発表] 犬糸状虫の抗凝固活性に関する研究2007

    • 著者名/発表者名
      土井純子、亘 敏広、関 泰一郎、森友忠昭、野上貞雄
    • 学会等名
      第144回日本獣医学会
    • 発表場所
      酪農学園大学
    • 年月日
      20070900
  • [学会発表] 犬糸状虫の抗凝固活性に関する研究2007

    • 著者名/発表者名
      土井純子、亘 敏広、野上貞雄
    • 学会等名
      第4回日本獣医内科学アカデミー学術大会
    • 発表場所
      京王プラザホテル
    • 年月日
      20070800
  • [図書] 改訂 図説獣医寄生虫学2008

    • 著者名/発表者名
      内田明彦・野上貞雄・黄 鴻堅
    • 総ページ数
      328
    • 出版者
      メディカグローブ社

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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