研究分担者 |
寺岡 行雄 鹿児島大学, 農学部, 准教授 (40264105)
中西 良孝 鹿児島大学, 農学部, 教授 (30198147)
高山 耕二 鹿児島大学, 農学部, 准教授 (50381190)
竹内 郁雄 鹿児島大学, 農学部, 教授 (80353754)
枚田 邦宏 鹿児島大学, 農学部, 准教授 (50222245)
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研究概要 |
(1)鹿児島県さつま町内で20年以上放置されてきた竹林を対象として,5m幅,10m幅,20m幅で季節を違えて(7月,9月,3月)伐竹を行った試験区の竹の更新を調べたところ,19年度の再生量は18年度に比べて大変少なかった。季節を問わない竹資源の安定的供給には、出番・非番年での再生量を考慮した伐竹方法を考えなければならない。伐採幅の違いでは再生本数・断面積合計にあまり影響せず、伐採季節による違いが大きく影響していた。 (2)解繊竹材飼料の保存性と高栄養化を目指して,サイレージの製造・給餌試験を行った。竹材に水、焼酎粕および糟糠類を添加してサイレージ化することで発酵品質が改善されるとともに、竹材に焼酎粕および糟糠類を添加して調製したサイレージにおいて栄養価が高まり、特に白ヌカを10%添加することにより付加価値を高め得ることが示唆された。さらに、白ヌカ10区あるいはフスマ10区サイレージは反芻家畜にとって有望な自給飼料であることが明らかとなった。 (3)研究対象地域の畜産農家の協力を得て、黒毛和種繁殖牛に本サイレージを牧草サイレージとともに給与する実証実験を行った。当初数日間、牛によって嗜好性が劣る個体がみられたものの、次第に完食するようになり、サイレージの嗜好性に問題はないものと考えられた。さらに、給与後の健康状態にも異状は認められず、現時点でとくに問題はないことが明かとなった。 (4)解繊竹材のマルチ資材および竹材の堆肥としての利用を検討した。敷設1回当たりの経費は人為的刈取り区に比べマルチ区で高くなったものの、敷設以降、下刈りや再敷設の必要がなく、人為的下刈り経費をマルチングに係る経費に充当した場合、4〜7回分の下刈り経費で償却出来るものと考えられた。竹堆肥は、単肥で使用したら肥料効果は少ないが,入来牧場堆肥など他の堆肥を主体に混ぜて使用すると肥料効果が良くなることが分かった。
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