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2007 年度 実績報告書

含リン脱離基法の実践的利用に基づく生物活性サポニン類の全合成研究

研究課題

研究課題/領域番号 18590001
研究機関北海道大学

研究代表者

中村 精一  北海道大学, 大学院・薬学研究院, 准教授 (90261320)

キーワードシリルエーテル糖受容体 / 二方向伸長戦略 / シラシロシドE-1 / アラビノース糖受容体 / ジエチルホスファイト / グルコース糖供与体 / ラムノース糖供与体 / ジフェニルホスファート
研究概要

昨年度に、シリルエーテルに対する糖供与体の反応性の差を利用する直鎖型および分岐型三糖の効率的合成法を開発した。そこで、本年度は本合成法を利用して、殺細胞活性を示すサポニン・シラシロシドE-1を構成する四糖部の立体選択的な合成を試みた。3,4位水酸基をベンジル基で保護したアラビノース糖受容体、2位、3位、4,6位水酸基をそれぞれピバロイル基、TBS基、ベンジリデンアセタールで保護してジエチルホスファイトを脱離基として組み込んだグルコース糖供与体は、いずれも文献既知の2種のアリルグリコシドを出発原料としてそれぞれ6工程、3工程で調製した。得られた両ユニットのカップリングは塩化メチレン中0℃でBF_3・OEt_2を作用させることにより進行し、対応するβ-グルコシドが収率80%で得られた。生成物から2′位ピバロイル基をDIBALHで除去して得たアルコールを糖受容体として、ベンゾイル基で保護したラムノシルジエチルホスファイトを糖供与体とするグリコシル化の反応条件を検討したところ、塩化メチレン中-40℃で反応剤としてTBSOTfを用いた場合に良好な結果を与えることが分かった。得られた三糖TBSエーテルに対し、糖供与体としてベンゾイル基で保護したグルコシルジフェニルホスファート、反応剤としてTMSOTfを用いてシリルエーテルのグリコシル化を行い、通算4工程で目的とする四糖の立体選択的な合成を完了した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Catalytic Enantioselective Tandem Carbonyl Ylide Formation/1,3-Dipolar Cycloaddition Reactions of α-Diazo Ketones with Aromatic Aldehydes Using Dirhodium(II)Tetrakis[N-benzene-fused-phthaloyl-(S)-valinate]2007

    • 著者名/発表者名
      Tsutsui, H., et. al.
    • 雑誌名

      Advanced Synthesis & Catalysis 349・4-5

      ページ: 521-526

    • 査読あり
  • [学会発表] ピンナトキシンAの全合成研究2007

    • 著者名/発表者名
      菊地史朗, 他
    • 学会等名
      第49回天然有機化合物討論会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター
    • 年月日
      2007-09-20
  • [図書] Handbook of Chemical Glycosylation2008

    • 著者名/発表者名
      Nakamura, S., et. al.
    • 総ページ数
      223-259
    • 出版者
      Wiley-VCH

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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