1)ペプチド合成で実績のある2-クロロトリチルクロライドリンカーを固相担体として利用し、アージフィンのカルボン酸を固相の足掛かりとしてアミノ酸を順次縮合し、固相上での環化、固相から切断によりアージフィンを合成した。続いて確立した合成法を活用してライブラリー化を行った。その結果、アラニンをロイシンに変換した化合物が天然物より20倍活性が上昇した。 2)アージフィン主鎖環状部分の三次元構造が14員環マクロライド骨格と非常に類似していることに着目し、アージフィンの主鎖環状部分をマクロライド骨格に転換し、合成することを試みる。申請者らは既に、最適化されたアージフィン誘導体から14員環マクロライドへの骨格転換を試み、マクロライド誘導体を分子設計した。そこで、このマクロライド誘導体を標的分子とし、エリスロマイシンから種々誘導化する。さらに、実際に誘導化したものに対してキチナーゼ阻害活性が実際に向上するかを確認する。
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