研究課題/領域番号 |
18590017
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
三巻 祥浩 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (90229790)
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研究分担者 |
黒田 明平 東京薬科大学, 薬学部, 講師 (80266890)
横須賀 章人 東京薬科大学, 薬学部, 助教 (20318190)
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キーワード | 植物成分 / メタボリックシンドローム / PPAR-γ / リガンド活性 / Glycyrrhiza glabra / クラブリジン / KK-Ayマウス / 抗高血糖効果 |
研究概要 |
Glycyrrhiza glabraの根およびストロン(日本薬局方カンゾウの基原植物の1つ)の有機溶媒抽出物がPPAR-γリガンド活性を示したことから、活性本体の同定を試みるとともに、G. glabraのフェノール性化合物(疎水性フラボノイド類)を高い含有率で含む抽出物(LFO)の高脂肪食摂取KK-Ayマウスに対する抗高血糖効果について検討した。G. glabraの根およびストロン(乾燥粉末4kg)を95%エタノールで抽出した。得られた粗抽出物をシリカゲルカラムクロマトにより4個の画分に分画した(G-A、G-B、G-C、G-D)。これらについてPPAR-γリガンド活性を評価したところ、一番極性の低いG-A画分に最も強い活性が認められたことから、同画分について順相および逆相シリカゲルカラムクロマト、逆相分取HPLCにて繰り返し精製を行い、30種に及ぶフラボノイドならびにフラボノイド関連物質を単離した。単離された化合物の収量とPPAR-γリガンド活性試験の結果から、イソフラバン誘導体であるグラブリジン(glabridin)がG. glabra抽出物の活性本体であることが明らかとなった。次に、LFOの高脂肪食摂取KK-Ayマウスに対する抗高血糖効果を検討した。0%(コントロール)、1.0%、2.0%のLFOを添加した高脂肪食を雌性KK-Ayマウス(6週齢)に4週間自由摂取させた。1週間ごとに4週目まで尾静脈より血液を採血し、血糖値を測定したところ、LFO添加群はコントロール群に比べ、用量依存的に有意な血糖値上昇抑制効果を示した。
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