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2006 年度 実績報告書

下痢性貝毒アドリアトキシンの合成研究

研究課題

研究課題/領域番号 18590020
研究種目

基盤研究(C)

研究機関名城大学

研究代表者

森 裕二  名城大学, 薬学部, 教授 (40121511)

キーワードポリ環状エーテル / 合成 / 下痢性貝毒 / アドリアトキシン / オキシラニルアニオン / ラジカル環化反応
研究概要

ポリ環状エーテル海洋毒は毒化魚介類の引き起こす食中毒の原因毒として発見され、巨大で複雑な構造を有し、神経毒性、下痢毒性、抗菌性など多彩な生物活性を示す。その1種であるアドリアトキシンは、有毒渦鞭毛藻によって毒化したムール貝より単離された貝毒で下痢毒性を有し、6、7、8員環のエーテル環が梯子状に10個連結されたA-J環構造を有する。その全合成を達成するために、ABCDEF環フラグメントとHIJ環フラグメントを合成後、連結してG環を構築する収束的合成を計画した。
本年度の研究では、アドリアトキシンの右半分のフラグメントであるHIJ環フラグメントの合成研究を実施した。エポキシスルホン誘導体から発生させたオキシラニルアニオンアニオンとトリフレート誘導体を反応させてH環を構築後、プロパルギルアルコール構造の導入とアルコキシ不飽和エステル基の導入を行い、トリブチルスズヒドリドを用いるラジカル環化反応によってHI環を構築した。このラジカル反応については、多置換の6員環エーテル誘導体を合成する一般的な方法となることから、モデル化合物を用いた実験により反応収率や立体選択性を詳細に検討した。さらに、エキソメチレン基の立体選択的エポキシ化、接触還元による開裂により三級アルコール構造を構築後、エステル側鎖のアルデヒドへの還元、Wittig反応、アセタール環化反応によってJ環がグルカール構造となったHIJ環部を合成した。さらに、J環部の環修飾反応ののち硫酸エステル化反応を行ったところアドリアトキシンの37-epi-HIJ環フラグメントが合成された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] ラジカル環化反応による多置換6員環エーテルの合成2006

    • 著者名/発表者名
      平松 直樹
    • 雑誌名

      名城大学総合研究所総合学術研究論文集 5

      ページ: 17-23

  • [雑誌論文] Synthesis of the 37-epi-HIJ Ring System of Adriatoxin2006

    • 著者名/発表者名
      Naoki Hiramatsu
    • 雑誌名

      Heterocycles 69・1

      ページ: 437-446

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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