研究課題/領域番号 |
18590025
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 九州保健福祉大学 |
研究代表者 |
細井 信造 九州保健福祉大学, 薬学部, 助教授 (60209236)
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研究分担者 |
佐久嶋 明世 九州保健福祉大学, 薬学部, 教授 (40094833)
木内 文之 独立行政法人医薬基盤研究所, 薬用植物資源研究センター, センター長 (60161402)
高橋 一朗 福井大学, 工学部, 助教授 (90197129)
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キーワード | 円二色性 / 不斉 / 絶対配置 / キラル / 分子力場計算 / アルコール / 天然物 / アミン |
研究概要 |
1)新規CD発色試薬3-cyanocarbonyl-3'-methoxycarbonyl-2,2'-binaphthalene1を用いて種々のキラルアミンを誘導体化したものについて、CD測定、次いで分子力場計算(CONFLEX-MM2)による構造最適化を行い、ナフタレン発色団間の"ねじれ"の方向と励起子カイラリティーの符号との相関について検討した。各種キラルアミンを試薬1とCH_3CN中で反応させたところ、何れの場合もほぼ定量的に対応する誘導体を与えた。得られたアミドのCDスペクトルにおいて、240nm付近のUV吸収領域で分裂型CDを示した。各誘導体の立体配座解析において、励起子カイラリティーの符号と2つの2-naphthoyl基の"ねじれ"の方向との間に良い相関が認められた(正/時計回りのねじれ;負/反時計回りのねじれ)。また、誘導体の半経験的分子軌道計算により、分子内水素結合の存在が示唆された。各誘導体をN-メチル化したところ、CDスペクトルに大きな変化が見られた。即ち、225nmを中心とする分裂型CDへと変化した。更に、N-メチルアミドにおけるビナフチル系の電子遷移モーメント間の"ねじれ"の方向と励起子カイラリティーから予測される"ねじれ"の方向とが一致することが明らかとなった。よってキラル2級アルコールのみならずキラル1級アミンの場合にも誘起CD励起子法が適用できることが明らかとなった。 2)β位に不斉炭素を有する1級アルコールを上記CD発色試薬1で誘導体化し、得られたエステルについてCDスペクトルをCH_3CNおよびcyclohexane中で測定した。その結果、CH_3CN中とは異なりcyclohexane中では何れの場合も240nm付近のUV吸収領域で分裂型CDを示し、更に一対のエナンチオメリックなアルコール間では、x軸に関して対称なスペクトルが見られた。 3)スギヒラタケに含まれる成分の加水分解物として得られたα-hydroxypalmitic acid methyl esterの絶対配置決定に申請者らの絶対配置決定則を適用した。試薬1で誘導体化して得られたエステルについてCDスペクトルを測定したところ、240nm付近のUV吸収領域で正の励起子カイラリティーが認められた。よって、絶対配置決定則より"R"と決定した。
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