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2007 年度 実績報告書

ナノベシクルとナノスフェアの経皮送達に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18590036
研究機関城西大学

研究代表者

杉林 堅次  城西大学, 薬学部, 教授 (00105834)

研究分担者 藤堂 浩明  城西大学, 薬学部, 助手 (10383184)
石井 宏  城西大学, 薬学部, 助手 (90383182)
キーワードナノマテリアル / 皮膚透過性 / 酸化チタン微粒子 / PLGAナノスフェア / 体内動態
研究概要

ナノマテリアル分野の発展は著しく、将来有望なナノマテリアルが広範な分野に亘って研究・検討されており、工業生産されたナノ材料の安全性については世界的な議論になっている。ナノマテリアルは生体内で溶解・分解するものとアスベストのように生体内で分解されないものに、大別することができる。また、生体内で分解・溶解する材料でも、その溶解物や代謝物の毒性について評価しなければならない。そこで、今年度は、生分解性の高分子として薬物のドラッグデリバリーシステムに用いられているPoly lactic-co-glycolic acid(PLGA)のナノスフィアおよび化粧品や塗料として使用されている酸化チタン微粒子の皮膚浸透もしくは透過性について評価した。PLGAナノスフェアおよびその封入薬物の皮膚透過性に及ぼす影響について検討した結果、PLGAナノスフェア自身は皮膚透過しないものの、含有薬物の高い皮膚透過性および皮膚中濃度が得られた。これらの結果から、PLGAナノスフェアは、医薬外用剤や化粧品の基剤として有効である可能性が示唆された。一方、酸化チタンを用いた場合では、経皮吸収性について評価する前に微粒子酸化チタンを静脈内投与後の体内動態を評価した。これらの結果、静脈内投与後、各臓器や血液中のチタンレベルが上昇したものの、脳への移行性は見られなかった。また、チタンのほとんどが肝臓に集まり、続いて、腎臓、肺、脾臓の順となった。しかし、投与後1ヶ月の肝臓中チタンレベルは80%にまで減少した。また、電顕観察の結果、ナノマテリアルサイズが投与後減少していくことが示唆された。以上より、チタンは体内から消失してゆくことが考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 有効性を発揮させるための剤形構築、皮膚浸透・経皮吸収に及ぼす剤形の影響2007

    • 著者名/発表者名
      杉林 堅次
    • 雑誌名

      日本香粧品学会誌 30

      ページ: 261-265

  • [雑誌論文] SAFETY EVALUATION OF TITANIUM DIOXIDE NANOPARTICLES BY THEIR ABSORPTION AND ELIMINATION PROFILES

    • 著者名/発表者名
      Kenji SUGIBAYASHI, Hiroaki TODO, Eriko KIMURA
    • 雑誌名

      Journal of Toxicological Sciences (In press)

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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