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2006 年度 実績報告書

システイン生合成系の生理的役割とその破綻による病態発症メカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 18590047
研究種目

基盤研究(C)

研究機関群馬大学

研究代表者

石井 功  群馬大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (90292953)

キーワードシステイン / ホモシステイン / 高血圧症 / 子癇 / シスタチオニン血症 / 心血管病
研究概要

我々は今まで、マウス胎児・新生児の肝臓・腎臓におけるCSE活性・タンパク質発現が成体よりもはるかに低いことを示してきたが、これは母乳からのシステイン供給がマウスの初期の発育に重要であることを示唆している。今回我々は、マウス母親の妊娠期・出産後における肝臓・腎臓でのCSE発現を調べた。肝臓の肥大は妊娠12.5日から確認されてそれ以降顕著になったが、肝臓におけるCSEの発現誘導は生後1日目からであり、その後徐々に上昇して2週目に最大(2倍以上)となった。産仔を出産直後にすべて取り除くと肝臓は肥大せずCSE誘導も起こらないので、授乳の維持がその双方に必須であることが明らかとなった。一方腎臓は、妊娠出産を通してその臓器重量に大きな変化は見られなかったが、最大のCSE発現誘導は妊娠15.5日に起こり、その後徐々に減少していった。妊娠後期には血中の総ホモシステイン濃度が正常時の7割程度になっており、CSEの腎臓での発現誘導がそれに関与している可能性が示唆された。妊娠高血圧症である子癇ではホモシステイン濃度が妊娠後期に下がらないという報告があり、CSE欠損マウスでは同様にホモシステイン濃度が下がらずに高血圧になっている可能性も考えられる。
遺伝子改変により新規作成したCSEヘテロ欠損マウスの掛け合わせから、シスタチオニン血症モデルとしてCSEホモ欠損マウスを得た。CSEホモ欠損マウスは、肝臓・腎臓ほかの主要臓器でCSE遺伝子・タンパク質・酵素活性を完全に消失していた。現在上記の可能性を含め、その表現系を詳細に検討している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Sphingosine 1-phosphate S1P2 and S1P3 receptor-mediated Akt activation protects against in vivo myocardial ischemia-reperfusion injury.2007

    • 著者名/発表者名
      Means CK
    • 雑誌名

      American Journal of Physiology : Heart and Circulatory Physiology (in press)

  • [雑誌論文] Differential induction of cystathionine gamma-lyase in the livers and kidneys of mouse dams during gestation and lactation.2006

    • 著者名/発表者名
      Akahoshi N
    • 雑誌名

      Biological & Pharmaceutical Bulletin 29・9

      ページ: 1799-1802

  • [雑誌論文] Hydrogen sulfide is a novel prosecretory neuromodulator in the Guinea-pig and human colon.2006

    • 著者名/発表者名
      Schicho R
    • 雑誌名

      Gastroenterology 131・5

      ページ: 1542-1552

  • [雑誌論文] 生理活性リゾリン脂質シグナリングとアミノ酸代謝2006

    • 著者名/発表者名
      石井 功
    • 雑誌名

      The Kitakanto Medical Journal 56・4

      ページ: 347-348

  • [図書] 応用栄養学2006

    • 著者名/発表者名
      石井 功
    • 総ページ数
      383(334-341)
    • 出版者
      第一出版株式会社
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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