• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

肥満の病態生理における長鎖アシルCoAチオエステラーゼの機能解明

研究課題

研究課題/領域番号 18590075
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京薬科大学

研究代表者

山田 純司  東京薬科大学, 薬学部, 助教授 (60200721)

キーワード酵素 / 脂質 / 糖尿病 / 薬学 / 遺伝子 / 肥満 / メタボリックシンドローム / 脂肪酸代謝
研究概要

モデル動物としてラットを用い、主要なアシルCoAチオエステラーゼ(ACOT)分子種について以下の検討を行った。1)cDNAクローニング:これまでに十分な解析が行われていないACOT9及び11のヒト及びラットホモログをクローニングした。さらに抗体を作製し、ACOT9は皮下脂肪などで検出され、心臓における発現が顕著であることを明らかにした。GFP融合タンパク質として発現させた結果、細胞内ではミトコンドリアに局在することを確認した。一方、ACOT11mRNAレベルは褐色脂肪組織で最も高く、やはりミトコンドリアへの局在が予測された。2)高脂肪食負荷による発現変化:ラットに高脂肪食を4週間自由摂食させ、ACOT分子種の発現レベルを比較検討した。ACOT1,2,7,9,11のうち、ACOT2の発現レベルが肝臓と心臓で2倍程度上昇し、腸間膜脂肪で有意に低下した。褐色脂肪組織での発現が顕著であったが、特に大きな変化は認められなかった。ACOT9もまた心臓で2倍程度上昇したが、ACOT1及び11に関しては特に変化が認められなかった。絶食やPPARαリガンドによってACOT1,2は著しく誘導されたが、ACOT9,11に同様な変化は認められず、遺伝子発現調節機構の相違が推測された。従来から脂肪組織におけるACOT活性が報告されてきたが、今回、いずれの脂肪組織においても主にミトコンドリア局在型のACOT分子種が発現していることが明らかになった。特に褐色脂肪組織では脂肪酸酸化を介する熱産生に関与する可能性が考えられた。一方、高脂肪食負荷によるACOTの発現誘導は顕著なものとは言えず、長期間の継続的な脂肪酸過剰負荷に対してACOTによるアシルCoA処理能力は十分ではないと考えられた。以上の研究成果を第27回日本肥満学会と日本薬学会第127年会(合計4演題)において発表した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Localization of a long-chain acyl-CoA hydrolase in spermatogenic cells in mice2006

    • 著者名/発表者名
      Mitsuhiro Takagi
    • 雑誌名

      Archives of Biochemistry and Biophysics 446・2

      ページ: 161-166

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi