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2007 年度 実績報告書

時計遺伝子BMAL1の脂肪細胞特異的な機能ならびに発現制御機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18590077
研究機関日本大学

研究代表者

榛葉 繁紀  日本大学, 薬学部, 准教授 (20287668)

キーワードBMAL1 / 時計遺伝子 / 脂肪細胞
研究概要

近年、体内時計の制御を司るBrain and Muscle Arnt like protein 1(BMAL1)が脂肪細胞機能の調節に深く関与していることが明らかとなった(Shimba, et. al. PNAS 2005)。我々は、肥満に伴いマウス脂肪組織において、BMAL1発現量が顕著に増加すること、またその一方で肝臓ではこの増加が認められないことを明らかにした。これらの結果は、肥満に伴う血中脂質濃度の変化が脂肪細胞においてBMAL1発現量に影響を与えることを示唆している。そこで本研究では、培養脂肪細胞及び肝細胞を用いてBMAL1発現への脂肪酸の影響について検討した。
3T3-Ll細胞は常法に従い脂肪細胞へと分化誘導し、実験に供した。遺伝子発現量は、RT-qPCR法により測定した。培養液中のプロスタグランジンE_2(PGE_2)量はprostaglandin E_2 EIA Kit(Cayman Chemical)を用いて測定した。
3T3-L1脂肪細胞を種々の脂肪酸により処理し、BMAL1発現量を検討したところ、アラキドン酸処理により顕著な発現量の増加が示された。しかしながら、このアラキドン酸によるBMAL1発現量の増加はラット初代培養肝細飽においては認められなかった。次いで種々の阻害剤を用いてアラキドン酸代謝物ならびに細胞内シグナル伝達因子のBMAL1発現への影響を検討したところ、PG類および細胞内Ca^<2+>がアラキドン酸によるBMAL1の発現誘導に関わることが示された。事実、アラキドン酸処理により培養液中におけるPGE_2は著しく増加し、その濃度はBMAL1の発現誘導に充分に高いものであった。
以上の結果より、食事由来のアラキドン酸がPGE_2に代謝され細胞内Ca^<2+>を介して脂肪細胞におけるBMAL1の発現を誘導していることが示唆された。

  • 研究成果

    (12件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (10件)

  • [雑誌論文] Comparative study of hydrogen peroxide- and 4-hydroxy-2-nonenal-induced cell death in HT22 cells.2008

    • 著者名/発表者名
      Ishimura, Atsushi
    • 雑誌名

      Neurochem. Int. 52

      ページ: 776-785

    • 査読あり
  • [雑誌論文] メタボリックシンドローム発症への時計遺伝子の関与2007

    • 著者名/発表者名
      榛葉繁紀
    • 雑誌名

      Clinical Neuroscience(中外医学社) 25

      ページ: 1144-1146

  • [学会発表] 脂肪細胞においてアラキドン酸は時計遺伝子BMAL1の発現を誘導する2008

    • 著者名/発表者名
      村林 紀雄, 榛葉 繁紀, 他
    • 学会等名
      日本薬学会第128年会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2008-03-27
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] エネルギー代謝メディエーターとしての乳酸の新たな役割2008

    • 著者名/発表者名
      小林宗博, 榛葉 繁紀, 他
    • 学会等名
      日本薬学会第128年会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2008-03-27
  • [学会発表] アラキドン酸による脂肪細胞特異的な時計遺伝子BMAL1の発現誘導2007

    • 著者名/発表者名
      村林 紀雄, 榛葉 繁紀, 他
    • 学会等名
      第30回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2007-12-12
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] エネルギー代謝メディエーターとしての乳酸の新たな役割2007

    • 著者名/発表者名
      小林宗博, 榛葉 繁紀, 他
    • 学会等名
      第30回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2007-12-12
  • [学会発表] アラキドン酸による脂肪細胞特異的な時計遺伝子BMAL1の発現誘導2007

    • 著者名/発表者名
      村林 紀雄, 榛葉 繁紀, 他
    • 学会等名
      第14階日本時間生物学会学術大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2007-11-07
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] 時計遺伝子BMAL1の脂肪細胞特異的な機能ならびに発現制御機構2007

    • 著者名/発表者名
      榛葉 繁紀
    • 学会等名
      第14階日本時間生物学会学術大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2007-11-07
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] エネルギー代謝メディエーターとしての乳酸の新たな役割2007

    • 著者名/発表者名
      小林宗博, 榛葉 繁紀, 他
    • 学会等名
      フォーラム2007衛生薬学・環境トキシコロジー
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2007-11-02
  • [学会発表] 糖尿病発症のリスクファクターとしての間食ならびに夜食の影響2007

    • 著者名/発表者名
      榛葉 繁紀
    • 学会等名
      第5回日本セルフメディケーション学会
    • 発表場所
      船橋
    • 年月日
      2007-10-14
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] アラキドン酸による脂肪細胞特異的な時計遺伝子BMAL1の発現誘導2007

    • 著者名/発表者名
      村林 紀雄, 榛葉 繁紀, 他
    • 学会等名
      第12回アディポサイエンス研究会シンポジウム
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2007-08-18
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] エネルギー代謝メディエーターとしての乳酸の新たな役割2007

    • 著者名/発表者名
      小林宗博, 榛葉 繁紀, 他
    • 学会等名
      第12回アディポサイエンス研究会シンポジウム
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2007-08-18

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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