研究課題
基盤研究(C)
1&2.気管支平滑筋のRhoA発現および収縮反応に及ぼすIL-13などのサイトカインの影響アレルギー性気管支喘息において気道炎症時に遊離されるIL-13が気管支平滑筋細胞に直接作用し、気管支平滑筋細胞内のSTAT6の活性化を介してRhoA upregulationを引き起して、これにより気管支平滑筋の過剰な収縮反応、すなわち気道過敏性が惹起されることが推察された。3.気管支平滑筋過敏性に関与するサイトカイン受容体の同定培養ヒト気管支平滑筋細胞においてIL-13Ralpha1、 IL-13Ralpha2およびIL-4Ralphaが発現していることを確認した。この細胞にIL-13Ralpha1 siRNA 発現ベクターを導入したところ、IL-13Ralpha1のdownregulationが観察され、細胞レベルでknockdownが可能であることを確認できた。また、摘出気管支平滑筋組織に適用してその効力測定を試みたが、組織中の気管支平滑筋細胞への導入効率が悪く、さらなる最適化が必要であることが判明した。一方、同組織の上皮細胞層にはある程度の導入が確認できた。さらに、経鼻的気管内投与することによりin vivo適用してその効力測定を試みたところ、気道上皮層にベクター導入できることを確認した。しかしながら、その導入効率はまだまだ低く、導入効率を高めるためのさらなる検討が必要である。4.気管支平滑筋におけるRhoA転写機構の解明レポーターアッセイによりSTAT6やNF-kBによりRhoA転写が制御されている可能性を示唆した。プロテインアレイを用いて抗原刺激により気管支平滑筋において活性化される転写因子の検討を行ったところ、STATsやNF-kBを含む多数の転写因子が活性化されることが明らかとなった。さらに、気管支平滑筋細胞におけるRhoA発現増加はSTAT6阻害薬により抑制され、RhoA発現を調節している転写因子の一つとしてSTAT6を同定した。(なお、上記1〜4は交付申請書「研究実施計画」に対応する。)
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