• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

mRNA不安定化因子TIS11のストレス顆粒への局在に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18590081
研究機関名城大学

研究代表者

村田 富保  名城大学, 薬学部, 助教 (80285189)

キーワードTIS11 / ストレス顆粒 / mRNA不安定化因子 / 翻訳抑制 / 14-3-3タンパク質
研究概要

細胞は環境ストレスに応答して,細胞質にストレス顆粒と呼ばれる凝集体を形成することが知られている.以前に我々は,mRNA不安定化因子であるTIS11及びそのファミリー分子であるTIS11bとTIS11dのストレス顆粒への局在を見出している.今回,TIS11ファミリー分子のストレス顆粒への移行に対する14-3-3タンパク質の役割について調べた.
TIS11ファミリー分子の野生型あるいは変異型をコードするcDNAを組み込んだGFP融合タンパク発現ベクターを作製し,COS7細胞に遺伝子導入した.16時間後に細胞に対して,熱ストレス,酸化ストレス,エネルギー枯渇ストレスを与え,ストレス顆粒のマーカー分子であるTIA-1の局在を指標として,TIS11ファミリー分子の細胞内局在を解析した。
TIS11ファミリー分子の全長は,熱ストレスやエネルギー枯渇ストレス条件下でストレス顆粒に局在したが,酸化ストレス条件下では局在しなかった.また,TIS11ファミリー分子の欠失変異体のストレス顆粒への移行を解析したところ,TIS11ファミリー分子のZn^<2+>フィンガー領域は,酸化ストレス条件下でもストレス顆粒移行活性を示した.しかし,C末端領域とZn^<2+>フィンガー領域を含む欠失変異体が,酸化ストレス条件下においてストレス顆粒移行活性を示さなかったことから,C末端領域にストレス顆粒移行活性を抑制する領域の存在が考えられた.そこで,C末端領域に存在する14-3-3タンパク質の結合モチーフに変異を加えたところ,ストレス顆粒移行活性阻害が阻止された.以上のことから,酸化ストレス条件下において14-3-3タンパク質はTIS11ファミリー分子のC末端領域に結合し,ストレス顆粒移行活性を阻害することが示唆された.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Neuronal differentiation elicited by glial cell line-derived neurotrophic factor and ciliary neurotrophic factor in adrenal chromaffin cell line tsAM5D immortalized with temperature-sensitive SV40 T-antigen.2008

    • 著者名/発表者名
      Tomiyasu Murata, et al.
    • 雑誌名

      J. Neurosci. Res. 86

      ページ: 1694-1710

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Autocrine TGF-beta signaling is required for the GDNF/CNTF-induced neuronal differentiation of adrenal chromaffin tsAM5D cells expressing temperature-sensitive SV40 T-antigen.2008

    • 著者名/発表者名
      Tomiyasu Murata, et al.
    • 雑誌名

      Neurosci. Lett. 438

      ページ: 42-47

    • 査読あり
  • [学会発表] 14-3-3タンパク質はTIS11bおよびTIS11bのストレス顆粒への移行を阻2009

    • 著者名/発表者名
      村田富保
    • 学会等名
      日本薬学会第129年会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2009-03-27
  • [学会発表] 小胞体ストレス条件下におけるストレス顆粒の形成2008

    • 著者名/発表者名
      河野晋、村田富保、渡久川敦子、駒中隆文、佐田優太、田中沙耶、疋田清美、金田典雄
    • 学会等名
      第31回日本分子生物学会年会、第81回日本生化学会大会合同大会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2008-12-11

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi