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2006 年度 実績報告書

遺伝子治療を目指したAib含有ペプチドのベクターとしての可能性

研究課題

研究課題/領域番号 18590111
研究種目

基盤研究(C)

研究機関大阪薬科大学

研究代表者

和田 俊一  大阪薬科大学, 薬学部, 講師 (30278593)

キーワードペプチドベクター / DNA / α-aminoisobutyric acid / Aib
研究概要

1.本ペプチドベクターは,TV-XIIa或いはTC-A-Iのアミノ酸配列を有する膜相互作用部位とDNAを静電的相互作用で結合させるリンカー部位(10merのリシンで構成)より構成されている.10merのリシン単独ではDNAを細胞内に導入することが不可能であることから,膜と相互作用するペプチド部位が機能発現において重要な役割を果たしていることが考えられる.そこで,TV-XIIaを合成し,本ペプチドの細胞における挙動を観察し,ペプチドベクターの細胞内導入メカニズムを検討する一助とすることとした.TV-XIIaをFmoc-固相合成法で合成し,C-末端にシステインをリンカーとして蛍光試薬(5-maleimidofluorescein diacetate)と結合させ,TV-XIIa-Cys-蛍光標識体を合成した.この蛍光標識体をNIH3T3,A549細胞に投与し,共焦点レーザー顕微鏡で蛍光観察したところ,両細胞とも細胞膜を透過し,細胞質中に本ペプチドが分布していることがわかった.この結果は,ペプチドベクターがDNAを細胞内に移送する際に,構造中のTV-XIIa或いはTC-A-Iが膜透過性において非常に重要な役割を果たしていることがわかった.
2.TV-XIIa-Cys蛍光標識体の細胞内導入メカニズムを検討する目的で,エンドサイトーシスマーカーであるlipid系蛍光試薬FM4-64を用いて実験を行ったところ,エンドサイトーシス経路で本ペプチドが細胞内に移入する結果が得られた.
3.ペプチドベクターのDNA結合部位であるリシン残基の影響を検討するために,リシン残基数が3〜10個のペプチドをFmoc-固相合成法で合成した.DNA分子の細胞内取り込みにつては,平成19年度に行う予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Functionalized 20-Residual Peptaibol for Nucleic Acid Delivery2007

    • 著者名/発表者名
      Shun-ichi Wada(和田俊一)
    • 雑誌名

      Chemistry & Biodiversity 4・5

      ページ: 991-997

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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