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2007 年度 実績報告書

遺伝子治療を目指したAib含有ペプチドのベクターとしての可能性

研究課題

研究課題/領域番号 18590111
研究機関大阪薬科大学

研究代表者

和田 俊一  大阪薬科大学, 薬学部, 講師 (30278593)

キーワードペプチドベクター / DNA / α-aminoisobutyric acid / Aib
研究概要

1.本ペプチドベクターは,膜相互作用部位(TV-XIIa)とDNAリンカー部位(リシン10mer)より構成されている.前年度の研究から,TV-XIIa自身が細胞膜透過作用に重要な役割を果たしていることが明らかにされた.TV-XIIaは生体内に存在しない疎水性アミノ酸,α-aminoisobutyric acid(Aib, U)を含有していることから,本アミノ酸をアラニン(Ala)に置換したペプチドを合成し, Aib残基の特異性を検討した.ペプチド-蛍光標識体を有機化学的に合成し,Aib体のTV-XIIaとAla置換体のTV-XIIaを1μMの濃度で細胞にそれぞれ投与した.Aib体は顕著に細胞内に移行していることが観察されたが,Ala体はほとんど細胞内への移行が観察されなかった.この結果は,ペプチドベクターがDNAを細胞内に移送する際に,構造中のAib残基が膜透過性において重要な役割を果たしていることを示している.また本ペプチドベクターのDNAリンカー部位として用いた10merのリシンの数の影響(4,6,8,10mer)について検討した。 TV-XIIaに4,6merのリシンが結合したペプチドでは,オリゴヌクレオチドの細胞内移送はほとんど認められなかったが,8,10merでは移送が確認された.これらの結果から,本ペプチドベクターが機能を発揮するためには,膜透過作用を有するTV-XIIaとDNAリンカー部位のリシン数が重要な役割を果たしていることがわかった.
2.Aibとリシン残基のみを用いて両親媒性ヘリックスペプチドを合成し,オリゴヌクレオチドの細胞内移送を検討した.その結果,エンドサイトーシスでオリゴヌクレオチドを細胞内に移送することが示されたが,導入率は既存のベクター(リポフェクタミン)と比較すると顕著に低かった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Aib含有ペプチドTV-XIIaとその類縁体の細胞膜透過性研究2008

    • 著者名/発表者名
      和田 俊一
    • 学会等名
      日本薬学会第128年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2008-03-26
  • [学会発表] Aib含有ペプチドの膜透過性に関する研究2007

    • 著者名/発表者名
      和田 俊一
    • 学会等名
      第57回日本薬学会近畿支部総会・大会
    • 発表場所
      大阪薬科大学(大阪府高槻市)
    • 年月日
      2007-10-27

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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