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2006 年度 実績報告書

多環芳香族炭化水素類塩素置換体の発生期に対する影響

研究課題

研究課題/領域番号 18590131
研究種目

基盤研究(C)

研究機関国立医薬品食品衛生研究所

研究代表者

西村 哲治  国立医薬品食品衛生研究所, 環境衛生化学部, 室長 (20156110)

キーワード多環芳香族炭化水素 / 塩素置換体 / 発生 / 細胞毒性 / マウス幹細胞 / 分化マーカー / ガスクロマトグラフィー / 質量分析計 / 変異原性
研究概要

本研究では、多種多様な多環芳香族炭化水素類中、水環境域で検出実態が報告され、WHO飲料水水質ガイドラインで取り上げられているフルオランテン(FL)、ベンゾ[b]フルオランテン(B[b]F)、ベンゾ[k]フルオランテン(B[k]F)、ベンゾ[a]ピレン(B[a]P)、ベンゾ[ghi]ペリレン(B[ghi]P)、インデノ[1,2,3-cd]ピレン(IP)の6種について検討を進めることとした。
6種の多環芳香族炭化水素について、塩素置換体の至適生成条件を検討した。多環芳香族炭化水素類は水に対する溶解度が低いことから、初期濃度を3μg/Lとし、pH7.0の条件下で、1mg/Lの遊離塩素と室温(20℃)で反応させ、それらの原体および塩素反応生成物の固相抽出物質を用いて、原体と反応生成物の挙動をガスクロマトグラフィー/質量分析計により明らかとした。本反応条件では、原体は経時的に減少し、原体の減少と並行して一塩素置換体が生成することを明らかとした。また、B[k]FとB[a]Pは二塩素置換体の生成も認められた。
塩素置換体の生成物が最大になる塩素曝露時間は、FLが24時間、B[b]Fが4時間、B[k]Fが6時間、B[a]Pが1時間、B[ghi]Pが6時間およびIPが6時間であった。B[a]Pの二塩素置換体の比率を高めるためには6時間の曝露が最適であることが明らかとなった。これらの条件で、試料とする塩素置換体を反応生成物として抽出した。
発生段階の組織分化過程における影響を評価するために、マウスES細胞から心筋細胞もしくは神経細胞へ分化させる培養条件を確立し、評価in vitro系を構築した。基礎検討として、マウスES米分化細胞に対する塩素置換体の24時間曝露による細胞傷害性をLDHアッセイで評価した結果、6種全ての塩素置換体に細胞傷害性が認められ、原体に比べ強いことが明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 水環境ハンドブック(一部分担執筆)2006

    • 著者名/発表者名
      (社)日本水環境学会編
    • 総ページ数
      736
    • 出版者
      朝倉書店

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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