研究課題/領域番号 |
18590132
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研究機関 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
研究代表者 |
内野 正 国立医薬品食品衛生研究所, 環境衛生化学部, 主任研究官 (40232863)
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研究分担者 |
竹澤 俊明 独立行政法人農業生物資源研究所, 遺伝子組換え家畜研究センター, 主任研究員 (50301297)
五十嵐 良明 国立医薬品食品衛生研究所, 環境衛生化学部, 室長 (60176071)
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キーワード | レギュラトリーサイエンス / 組織培養工学 / 3次元培養ヒト皮膚モデル / 皮膚感作性 / インビトロ評価法 / 樹状細胞 / CD86 / ケラチノサイト |
研究概要 |
研究代表者においてはこれまでの研究成果によって得られた知見を元に研究分担者(竹澤)から供給されたコラーゲンビトリゲル薄膜を用いて構築した3次元培養ヒト皮膚モデル表面に皮膚感作性物質7種類、及び非感作性物質2種類を1時間暴露し、サイトカイン(IL-1α,IL-4)放出量及び表面抗原(CD86)発現強度を測定し、下記の研究分担者(五十嵐)によるin vivo試験法との相関性について検討を行った。その結果、in vitro試験法としてIL-4放出量を指標とした時のin vivo試験法との一致率が88-100%と最も高く、次いでCD86発現強度を指標とした時の一致率が75-86%となり、これらを指標として用いたin vitro試験法が皮膚感作性の動物実験代替法になり得ることを示唆した。一方、IL-1α放出量を指標とした時の一致率は63-71%と低い値を示した。なお、サイトカイン放出量は被験物質暴露時の濃度がコントロールの150%以上を示した場合を皮膚感作性陽性とし、CD86発現強度は被験物質暴露時の免疫染色がニントロールと比較して強く発色した場合を皮膚感作性陽性とした。更に皮膚モデル表面に化粧品モデル処方を適用し、製品への応用に関して基礎的検討を行った。研究分担者(五十嵐)においては皮膚感作性についてin vivo試験法のRIを用いないLocal Lymph Node Assay(LLNA)について研究代表者が用いたものと同じ被験物質をマウス耳介に3日間暴露させ、4日目に耳介リンパ節を採取し、リンパ節細胞のATP量またはbromodeoxyuridineの取り込み量を測定し、EC3(皮膚感作反応がコントロールの3倍になる濃度)を算出した。
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