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2006 年度 実績報告書

siRNAキャリアとしてのデンドリマー/シクロデキストリン結合体の高機能化

研究課題

研究課題/領域番号 18590144
研究種目

基盤研究(C)

研究機関熊本大学

研究代表者

有馬 英俊  熊本大学, 大学院医学薬学研究部, 助教授 (50260964)

研究分担者 甲斐 広文  熊本大学, 大学院医学薬学研究部, 教授 (30194658)
平山 文俊  崇城大学, 薬学部, 教授 (90094036)
上釜 兼人  崇城大学, 薬学部, 教授 (90040328)
キーワードsiRNA / キャリア / デンドリマー / シクロテキストリン / 結合体 / デリバリー / 糖修飾体
研究概要

我々は肝炎治療のために肝実質細胞への選択的なsiRNAのデリバリーを企図して、ポリアミドアミンデンドリマー(ジェネレーション2,G2)とα-シクロデキストリンとの結合体(α-CDE(G2))にラクトースを複数個導入した種々のラクトシル化α-CDE結合体(Lac-α-CDE(G2))を構築し、その化学構造、物理化学的性質、ガラクトース認識レクチンとの結合性、ヒト肝がん由来細胞であるHepG2細胞における取り込み、細胞傷害性について検討した。その結果、我々が調製した5種のLaC-α-CDE(G2)中のラクトース残基の平均置換度(DSL)を^1H-NMRスペクトルの積分値から求めたところ、それぞれ1.2,2.6,4,6,6.4,10.2であることが分かった。これらLac-α-CDE (G2)は極めて水溶性で、生理的pHにおいて正のζ-電位を示した。これらLac-α-CDE(G2)の中で、Lac-α-CDE (G2,DSL2.6)が、最も高いトランスフェクション効率を示すとともに、そのトランスフェクション効率は、HepG2細胞表面に発現するアシアロ糖蛋白質レセプター(AGPR)に対する競合阻害物質であるアシアロフェツイン(AF)の添加により、顕著に低下したが、陰性コントロールタンパク質であるウシ血清アルブミン(BSA)添加の影響は受けなかった。また、AGPRを発現していないA549細胞では、そのトランスフェクション効率に対するAFおよびBSA添加の影響はみられなかった。これらのことから、Lac-α-CDE (G2,DSL2.6)は肝実質細胞上のAGPRを介して細胞内に取り込まれることが示唆された。このことを裏付けるように、表面プラズモン共鳴装置を用いた検討から、Lac-α-CDE (G2,DSL2.6)はガラクトースレクチンであるピーナッツレクチンと強く結合し、その会合定数はα-CDE (G2)の約100倍高いことが示された。さらに、Lac-α-CDE (G2,DSL2.6)の細胞傷害性は、市販の肝細胞選択的な遺伝子導入試薬であるJetPEI-hepatocyteに比べて極めて低かった。これらの結果から、Lac-α-CDE (G2,DSL2.6)は肝実質選択的な核酸医薬用キャリアであることが示唆され、平成19年度ではin vitroおよびin vivo RNAi効果について詳細に検討する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Evaluation of polyamidoamine dendrimer/α-cyclodextrin conjugate (generation 3,G3) as a novel carrier for small interfering RNA (siRNA)2007

    • 著者名/発表者名
      Toshihito Tsutsumi
    • 雑誌名

      J.Control Release (in press)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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