研究課題/領域番号 |
18590162
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療系薬学
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研究機関 | 広島国際大学 |
研究代表者 |
村上 照夫 広島国際大学, 薬学部, 教授 (20136055)
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研究分担者 |
森 信博 広島国際大学, 薬学部, 准教授 (70412351)
宇根 瑞穂 広島国際大学, 薬学部, 教授 (20144826)
横大路 智治 広島国際大学, 薬学部, 助教 (70389120)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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キーワード | ABCトランスポーター / 多剤耐性克服剤 / フラボン / イソフラボン / P-糖タンパク質 / MRP2 / 薬物動態 / 天然植物成分 |
研究概要 |
本研究では安全な耐性克服剤の第一候補化合物として、単独でも抗腫瘍効果を有しかつ健康増進にも益するゲニステインを耐性克服剤の原料として使用することに着目した。ゲニステインは、大豆製品に高濃度に含まれる化合物であり、安全性とかつ健康増進剤としての有効性は広く認識されている。また、アポトーシス誘導作用や細胞増殖抑制作用および血管新生阻害作用を有し、乳癌や前立腺癌,胃癌の予防に有効である。ゲニステインのP-gp,MRP阻害活性を検討するとともに、ラットを用い、ゲニステインの体内動態を精査した。さらに、耐性克服剤としての活性をさらに増強する目的で、ゲニステインにメチル化修飾を施し、P-gp阻害活性の増強を種々試みたが、化学的修飾により水溶性低下をきたす事などから、目的とする化合物を得るには至らなかった。関連する研究として、クルクミン類、グアバやツルダチスズメナスビのエタノール抽出物を用い、そのP-gp阻害活性を、Caco-2細胞やラット消化管を用い検討したところ、前2者は、強いP-gp阻害活性を示すことを明らかにした。また、大黄抽出物のP-gp機能に及ぼす影響についてラット消化管で検討し、通常投与量の大黄によりP-gp基質薬物の消化管吸収は増大しP-gp機能が抑制されることを認めた。また、バンウコン根茎抽出物のP-gp機能阻害効果を培養細胞で検討し、フェノール基がメトキシ基になっているフラボン化合物が特に強い阻害活性を示すことを明らかにした。
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