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2007 年度 実績報告書

肝初期発生における肝芽細胞分化および肝芽組織形成渦程の分子機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18590171
研究機関大阪市立大学

研究代表者

仲谷 和記  大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (60295699)

キーワード発生・分化 / 細胞・組織 / 解剖学 / 細胞間結合
研究概要

ラット10.5、11.0、11.5、12.0、12.5、13.5、14.5、15.5日胚および16.5、18.5、20.5日齢胎児を用いて、肝芽組織における諸分子の発現を免疫組織化学法により検討した。一部の分子に関しては成体肝でも検討した。肝芽細胞はαフェト蛋白質およびサイトケラチン18を用いて同定し、間葉細胞はビメンチンを用いて同定した。
肝初期発生過程(10.5から12.0日胚)において、Nカドヘリンの染色は横中隔に存在する間葉細胞と肝芽細胞の両者に染色が認められた。前腸腹側内胚葉上皮には染色が認められなかった。この染色は胎生期を通じて肝芽細胞および胎児肝細胞に認められ、成体肝でもZone IIからIIIの肝細胞に発現していた。Nカドヘリンの細胞内局在を明らかにするため、post-embedding免疫電顕を試みたが、シグナルが得られなかった。
他の細胞間結合関連分子として、Z0-1、コネクシン32、26、オクルーディン、クラウディン1、4、7、IQGAP1、2の発現も検討した。Z0-1の染色は胎生期を通じて肝芽細胞および胎児肝細胞に認められ、コネクシン32の染色は13.5日胚以降に認められた。今回検討した他の細胞間結合関連分子は有意な染色が得られなかった。
12.0日胚の横中隔の微細形態を、電子顕微鏡を用いて観察したところ、横中隔内の肝芽細胞間に不完全ながら、接着結合を始めとする細胞間接着装置の存在が確認できた。
Nカドヘリン発現に関して、上記の生理的発現に加えて再生肝と線維化肝における発現を検討して論文投稿準備をしていたが、他のグループに先に論文化されてしまった(Hepatol Res 37(3)、2007、230-7)ため、残念ながら投稿できなかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Attenuation of Acute and Chronic Liver Injury in Rats by Iron-deficient Diet.2008

    • 著者名/発表者名
      Otogawa K, et. al.
    • 雑誌名

      Am J physiol Regul Integr Comp Physiol 294(2)

      ページ: R311-20

    • 査読あり
  • [図書] Trends in Liver Cirrhosis Research2007

    • 著者名/発表者名
      Nakatani K, et. al.
    • 総ページ数
      174
    • 出版者
      Nova Science Publishers Inc
  • [備考]

    • URL

      http://www.med.osaka-cu.ac.jp/organic/nakatani1.html

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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