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2007 年度 実績報告書

アンドロゲン受容体は脳の性差発現に寄与するか?

研究課題

研究課題/領域番号 18590212
研究機関久留米大学

研究代表者

田中 永一郎  久留米大学, 医学部, 准教授 (80188284)

研究分担者 西 芳寛  久留米大学, 医学部, 講師 (20352122)
村井 恵良  久留米大学, 医学部, 講師 (40322820)
キーワード内側扁桃核 / 内側視索前野 / 17β-estradiol / testosterone / fast EPSP / fast IPSP / 性差
研究概要

中枢神系の中でも内側視索前野,視床下部腹内側核,および内側扁桃核はその大きさやシナプス結合パターンに性差がみられ,エストロゲンおよびアンドロゲン受容体を含有するニューロンが存在することが知られている。ラットにおいてはフェロモンによる嗅球からの情報および生殖器からの触刺激情報は内側扁桃核に入力し,次に雄では内側視索前野に,雌では視床下部腹内側核に伝えられ,そこからの出力はそれぞれ,延髄あるいは中脳を経て性行動に移される。雌雄マウスの内側扁桃核(MA)および内側視索前野(POA)を含むスライス標本を対象にMAおよびPOAニューロンから細胞内記録を行い,女性ホルモン(17β-estradiol)および男性ホルモン(testosterone)の膜電位およびシナプス電位に対する効果を検討した。
静止膜電位および入力抵抗はMAニューロンでは-68±7mV,76±46MΩでPOAニューロンでは-68±10mV,140±113MΩだった。また,活動電位の閾値および振幅はMAニューロンでは-54±4mV,73±7mVでPOAニューロンでは-55±3mV,74±3mVだった。これら静的,動的膜特性に性差はみられなかった。雌雄ともMAニューロンにおいては速い興奮性シナプス後電位(fast EPSP)はグルタミン酸によりAMPA型受容体を介して,速い抑制性シナプス後電位(fast IPSP)はγ-アミノ酪酸(GABA)によりGABA_A受容体を介して発生しており,17β-estradiolの灌流投与でfast EPSPは増強しfast IPSPは抑制された。Testosteroneの灌流投与ではfast EPSPが雄で増強し,雌では抑制された。これは生殖行動につながる刺激入力のレベルで男性ホルモンが作用し,性欲の中枢に対して雄で興奮性の,雌で抑制性の効果を現すものと考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 褥婦の下肢浮腫軽減のための下肢マッサージの検討2007

    • 著者名/発表者名
      永田 華千代, 他
    • 雑誌名

      ペリネイタルケア 26

      ページ: 1051-1055

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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