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2007 年度 実績報告書

ヘムオキシゲナーゼによるヘム分解中間過程とCOのガス状伝達物質としての意義

研究課題

研究課題/領域番号 18590278
研究機関久留米大学

研究代表者

野口 正人  久留米大学, 医学部, 教授 (10124611)

研究分担者 東元 祐一郎  久留米大学, 医学部, 准教授 (40352124)
坂本 寛  九州工業大学, 情報工学部, 准教授 (70309748)
佐藤 秀明  久留米大学, 医学部, 講師 (60271996)
キーワード酵素 / 生体分子 / 蛋白質 / 有機化学
研究概要

ヘムの分解は,ヘムオキシゲナーゼ(HO),NADPH-シトクロムP450還元酵素(CPR),ビリベルジン還元酵素(BVR)の3つの酵素によって達成される。これら3つの酵素の立体構造は既に決定されているが,その3者がいかに会合,解離するかというタンパク質間相互作用の詳細を検討するために,HOと2つの還元酵素との柑互作用を質量分析法によって検討した。HO単独でアセチル化すると,HO活性の著しい低下が観測された。一方,CPR存在下でアセチル化したHOは,その活性を維持していた。MALDI-TOF MSによって,アセチル化部位の同定を試みたところ,HO単独でアセチル化した場合,HOの14個のリジン残基中,11個がアセチル化されることがわかった。CPR存在下でHOをアセチル化した場合,Lys-149とLys-153がアセチル化を受けず,保護されていることがわかった。このことから,この2つのリジン残基がCPRとの相互作用に重要であることが示唆された。
一方,最近ガン,循環器障害,マラリア等の病態においてヘム代謝の関与が示唆され,HO阻害剤は薬剤としての有用性が期待される。イミダゾールージオキソレン化合物が,特異的にHOを阻害する事が報告されたが,このもののHOに対する結合および阻害様式は不明であった。ヘム-HO-1複合体にイミダゾールージオキソレン化合物を結合させ,その構造を2.7Å分解能で決定した結果,阻害剤のイミダゾール基がヘム鉄に配位し,酸素のヘム鉄への結合を阻害する事によって,HO反応を阻害している事が知られた。

  • 研究成果

    (21件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (16件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] Mass spectrometric identification of lysine residues of hemeoxygenase-l that areinvolved in its interaction woth NADPH-ctochromr P450 reductase2008

    • 著者名/発表者名
      Yuichiro Higashimoto
    • 雑誌名

      BBRC 376

      ページ: 852-858

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Altemative cyanide-binding modes to the haem iron in haem oxygenase2007

    • 著者名/発表者名
      Masakazu Sugishima
    • 雑誌名

      Acta Crystallographica F63

      ページ: 471-474

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Electrochemical reduction of ferrous α-verdoheme in complex with heme oxygenase-12007

    • 著者名/発表者名
      Hideaki Sato
    • 雑誌名

      J.inorg.Biochem 101

      ページ: 1394-1399

    • 査読あり
  • [学会発表] クライオ電子顕微鏡法によるヘムオキシゲナーゼ-1・シトクロムP450還元酵素複合体の結合様式の解明2007

    • 著者名/発表者名
      中尾 良太
    • 学会等名
      第45回日本生物物理学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2007-12-23
  • [学会発表] Peptidylamidoglycolate lyase反応における亜鉛イオンの役割2007

    • 著者名/発表者名
      高橋 研一
    • 学会等名
      第30回分子生物学会年会・第80回日本生化学会合同大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2007-12-11
  • [学会発表] α-ベルドヘム-ラットヘムオキシゲナーゼ-1複合体の電気化学的還元2007

    • 著者名/発表者名
      佐藤 秀明
    • 学会等名
      第30回分子生物学会年会・第80回日本生化学会合同大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2007-12-11
  • [学会発表] ラットヘムオキシゲナーゼ-2のヘム調節モチーフ含有合成ペプチドのヘムとの相互作用2007

    • 著者名/発表者名
      中島 正太
    • 学会等名
      第30回分子生物学会年会・第80回日本生化学会合同大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2007-12-11
  • [学会発表] ラットヘムオキシゲナーゼ-1によるヘム結合のカロリメトリー解析2007

    • 著者名/発表者名
      大村 昇
    • 学会等名
      第30回分子生物学会年会・第80回日本生化学会合同大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2007-12-11
  • [学会発表] ヒトheme oxygenase-1のヘム分解活性および立体構造に対するアミノ酸置換を伴うANPsの影響2007

    • 著者名/発表者名
      堤 由佳
    • 学会等名
      第30回分子生物学会年会・第80回日本生化学会合同大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2007-12-11
  • [学会発表] ラットヘムオキシゲナーゼ-2のヘム調節モチ-フ含有合成ペプチドとヘムの相互作用2007

    • 著者名/発表者名
      中島 正太
    • 学会等名
      第44回ペプチド討論会
    • 発表場所
      富山国際会議場
    • 年月日
      2007-11-07
  • [学会発表] FMN欠乏NADPH-シトクロムP450還元酵素を用いたヘムオキシゲナーゼ反応における電子授受機構の検討2007

    • 著者名/発表者名
      東元 祐一郎
    • 学会等名
      第7回日本蛋白質科学会年会
    • 発表場所
      仙台国際センター
    • 年月日
      2007-05-25
  • [学会発表] イミダゾール-ジオキソレン化合物によるヘムオキシゲナーゼの阻害機構2007

    • 著者名/発表者名
      杉島 正一
    • 学会等名
      第7回日本蛋白質科学会年会
    • 発表場所
      仙台国際センター
    • 年月日
      2007-05-24
  • [学会発表] Peptidylamidoglycolate lyase 反応におけるZnの役割2007

    • 著者名/発表者名
      高橋 研一
    • 学会等名
      日本生化学会九州支部例会
    • 発表場所
      宮崎県立図書館
    • 年月日
      2007-05-20
  • [学会発表] ラットヘムオキシゲナーゼ-2のヘム調節モチーフの合成とヘムの相互作用2007

    • 著者名/発表者名
      中島 正太
    • 学会等名
      日本生化学会九州支部例会
    • 発表場所
      宮崎県立図書館
    • 年月日
      2007-05-20
  • [学会発表] ヒトheme oxygenase-1遺伝子のSNPsによるアミノ酸置換がヘム分解活性と立体構造に与える影響2007

    • 著者名/発表者名
      堤 由佳
    • 学会等名
      日本生化学会九州支部例会
    • 発表場所
      宮崎県立図書館
    • 年月日
      2007-05-20
  • [学会発表] ラットヘムオキシゲナーゼ-1によるヘム結合の熱測定2007

    • 著者名/発表者名
      大村 昇
    • 学会等名
      日本生化学会九州支部例会
    • 発表場所
      宮崎県立図書館
    • 年月日
      2007-05-19
  • [学会発表] クライオ電子顕微鏡法によるヘムオキシゲナーゼ-1・シトクロムP450還元酵素複合体の結合様式の解明2007

    • 著者名/発表者名
      中尾 亮太
    • 学会等名
      日本生化学会九州支部例会
    • 発表場所
      宮崎県立図書館
    • 年月日
      2007-05-19
  • [学会発表] イミダゾール-ジオキソレン化合物によるヘムオキシゲナーゼの阻害機構2007

    • 著者名/発表者名
      杉島 正一
    • 学会等名
      日本生化学会九州支部例会
    • 発表場所
      宮崎県立図書館
    • 年月日
      2007-05-19
  • [学会発表] ベルドヘム-ヘムオキシゲナーゼ複合体の電気化学的還元2007

    • 著者名/発表者名
      佐藤 秀明
    • 学会等名
      日本生化学会九州支部例会
    • 発表場所
      宮崎県立図書館
    • 年月日
      2007-05-19
  • [図書] シンプル生化学2007

    • 著者名/発表者名
      野口 正人
    • 総ページ数
      45-52,97-103,115-123,125-133
    • 出版者
      南江堂
  • [図書] 生化学辞典2007

    • 著者名/発表者名
      野口 正人
    • 総ページ数
      4,88,181,276,361,370,419,423,512,788,900,902,902,907,932,1128,1133,1190,1214,1226,1227,1228,1229,1233,1294,1295,1295-1296,1307,1348,1365
    • 出版者
      東京化学同人

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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