研究課題/領域番号 |
18590282
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高橋 和広 東北大学, 医学部, 教授 (80241628)
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研究分担者 |
戸恒 和人 東北大学, 薬学研究科, 助教授 (10217515)
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キーワード | Adrenomedullin / Adipocyte / Adipokine / Hypertension / Diabetes mellitus / Metabolic syndrome / Oxidative stress / Gene expression |
研究概要 |
アドレノメデュリンは、様々な細胞から産生される血管拡張性ペプチドである。アドレノメデュリン遺伝子ノックアウトマウスのヘテロ接合子では、老齢化するに従い耐糖能低下をきたすことから、抗糖尿病作用も有すると考えられる。これまで、血管内皮・平滑筋細胞、心筋細胞、線維芽細胞、マクロファージ、神経細胞、グリア細胞、上皮細胞等、種々の細胞からのアドレノメデュリンの産生・分泌が知られていたが、我々は脂肪細胞からもアドレノメデュリンが産生されることを初めて明らかにした。 3T3-L1細胞がデキサメサゾン・インスリン等の刺激にて脂肪細胞に分化する際には、初期にアドレノメデュリン発現が低下する。この遺伝子発現抑制に関与するアドレノメデュリン遺伝子プロモーター領域を同定して、ADRE-ARと命名した。他方、ヒト間葉幹細胞が脂肪細胞に分化する際には、初期にアドレノメデュリン発現が増大する。この際には、アドレノメデュリン遺伝子プロモーター領域(-70/-29)に、転写因子であるSp1が作用して遺伝子発現を誘導していることを明らかにした。アドレノメデュリン遺伝子プロモーター領域(-70/-29)には、転写因子AP-2の結合配列が多数存在しているので、今後Sp1とAP2のアドレノメデュリン遺伝子転写への相互作用を検討予定である。 さらに、新規生理活性ペプチドであるアドレノメデュリン2の特異的、高感度測定系を作成して、ヒト組織におけるアドレノメデュリン2の分布を明らかにした。
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