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2006 年度 実績報告書

Omiプロテアーゼを介した癌と神経変性疾患に共通するシグナル伝達系の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18590300
研究種目

基盤研究(C)

研究機関熊本大学

研究代表者

國仲 慎治  熊本大学, 大学院医学薬学研究部, 助手 (10404336)

研究分担者 佐谷 秀行  慶應大学, 医学部先端医科学研究所, 教授 (80264282)
キーワードOmiプロテアーゼ / mnd2マウス / 胸腺 / 脾臓 / WARTS / Lats1キナーゼ
研究概要

がん抑制蛋白WARTS/Lats1の結合分子として同定したOmiプロテアーゼのがん抑制への関与を、Omiプロテアーゼ変異(mnd2)マウスを用いてin vivoレベルで検討することを目的とした。mnd2ホモマウスは生後より体躯狭小で、大部分が生後6週ごろまでに死亡するため、成体での癌抑制機能の解析は困難である。そこで、より長期問の観察を可能にするため、ホモマウスより骨髄造血細胞を採取し、放射線照射ドナーマウスに移植して造血系を再構築した後、造血器腫瘍形成への感受性を検討することにした。まず、この実験系の予備実験として、離乳後早期のホモマウスの末梢血の異常の有無および他の臓器の変化を検討した。末梢血の変化を見てみると赤血球やヘモグロビンは野生型と有意な差が見られなかったものの、白血球数の減少が認められた(+/+,49±25.3x10^2/μl, n=10;mnd2/mnd2,20.5±9.9x10^2/μl, n=10;t-test, p<0.05)この結果は、造血に関与する胸腺と脾臓の2つが、mnd2ホモマウスでは著明に萎縮していることと相関するものと考えられた。実際にH&E染色でホモマウスの胸腺と脾臓の各組織を観察すると、胸腺では皮質の高度な萎縮(リンパ球脱落)と髄質のアポトーシスが見られた。一方、脾臓では濾胞の小型化と共に濾胞内リンパ球のアポトーシス様核変化が散見された。今後、造血系の再構築実験と共に、このようなリンパ球の細胞周期プロファイルを検討し、誘導されている細胞死がOmiの変異による染色体不安定性により引き起こされている可能性なども検証して、Omiの機能不全の癌化への関与をより詳細に検討する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 その他

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] WARTSキナーゼを介した器官サイズ制御と発癌抑制の接点2006

    • 著者名/発表者名
      國仲 慎治, 他
    • 雑誌名

      実験医学 24・11

      ページ: 1610-1615

  • [雑誌論文] Serine protease Omi/HtrA2 targets WARTS kinase to control cell proliferation.

    • 著者名/発表者名
      Kuninaka, S et al.
    • 雑誌名

      Oncogene (in press)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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