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2007 年度 実績報告書

活性酸素が引き起こす糖鎖改変によるプロテオグリカン機能変化ー癌及び関節炎への関与

研究課題

研究課題/領域番号 18590305
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

鈴木 敬一郎  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (70221322)

研究分担者 大河原 知水  兵庫医科大学, 医学部, 講師 (50330452)
藤原 範子  兵庫医科大学, 医学部, 講師 (10368532)
横江 俊一  兵庫医科大学, 医学部, 助教 (40454756)
キーワード糖鎖 / Cu / Zn-SOD / グリコサミノグリカン
研究概要

プロテオグリカンの糖鎖であるグリコサミノグリカンなど活性酸素による糖鎖の切断による機能変化を解析する目的で、SOD1ノックアウトマウスを用いた。SOD1(Cu/Zn-SOD)の変異体が家族性筋萎縮性側索硬化症(FALS)の原因になることが明らかになっているが、その発症機構はまだ解明されていない。その生成物である過酸化水素でSOD1自身が酸化されて凝集化が起こること、野性型SOD1でも酸化されると変異SOD1と同じような毒性を持つようになることが示唆され始めてきた。Cys111はタンパク質分子の外側にあるGreek key loop内に存在し、特に反応性が高いと予想される。Cys111が他のアミノ酸残基よりも速く酸化されること、SH基がスルフィン酸(SO_2H)またはスルフォン酸(SO_3H)になることをMALDI-TOF-MSおよびLC-ESI-MSMSで同定した。また、Cys111に2-MEが結合した2-ME-SOD1ではCys111の酸化が起こらず、2次元電気泳動で見られる数多くのチャージナイソマー生成が抑えられることがわかった。さらにCys111がスルフォン酸(SO_3H)になった酸化型SOD1を特異的に認識する抗体を作製し、この抗体がALSモデルマウスの脊髄の封入体と空砲の縁を特異的に染色することを見いだした。これはALSの病態において酸化ストレスおよび酸化型SOD1が関与していることを示唆するものである。変異SOD1のCys111のSHを特異的に保護する薬剤を開発すればFALSの治療にもつながると考えられ、現在慢性関節リウマチにおけるヒアルロン酸の減少と活性酸素との関与をSOD1ノックアウトマウスを用いて解析し、また、活性酸素によるヘパラン硫酸の変化と癌化に関与する増殖因子(FGF,HB-EGF)動態の変化を解析し、活性酸素と癌化との関連をさらに解析中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Oxidative modification to cysteine sulfonic acid of Cyslll in human copper-zinc superoxide dismutase2007

    • 著者名/発表者名
      Fujiwara, N
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem 282

      ページ: 35933-35944

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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