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2006 年度 実績報告書

神経堤細胞の多様性を制御する内因性因子の機能解析と疾患

研究課題

研究課題/領域番号 18590387
研究種目

基盤研究(C)

研究機関愛知医科大学

研究代表者

岩下 寿秀  愛知医科大学, 医学部, 助教授 (00283432)

研究分担者 黒川 景  愛知医科大学, 医学部, 助手 (90399030)
キーワード幹細胞 / 神経堤 / ヒルシュスプルング病
研究概要

我々はHox(homeobox gene)がvagalとtrunk神経堤細胞の性格の差を規定する内因性因子の候補であるという仮説を立てている。Hoxによる神経堤細胞の分化制御のメカニズムを解明するために、Hox遺伝子を遊走する神経堤細胞に過剰発現させ、神経堤細胞のphenotypeに変化が生じるかどうかを検討した。特に、trunk神経堤細胞優位に発現するHoxB8と神経堤細胞特異的に発現するRet(チロシンキナーゼ型レセプターでGDNFのレセプター)との関係を調べた。
1、In ovo electroporation条件の設定
神経堤細胞は神経管の背側から遊走を開始するので、外来遺伝子の発現をStage9〜10ニワトリ胎児の神経管の背側に限局するように、電極の位置を工夫した。GFP遺伝子をelectoroporation後、37度で48時間incubationし、凍結切片を作製した。神経堤細胞のマーカーである抗HNK1抗体で螢光免疫染色した。抗HNK1抗体で薄く染色されている神経管の両側には、遊走するHNK-1陽性の神経堤細胞が強く染色されている。神経管の右側の神経堤にはelectroporationされたGFPが発現しており、重ね合わせるとGFP陽性細胞はHNK-1陽性である。このように、神経堤細胞にほぼ限局して外来遺伝子を発現させることが可能である。
2、HoxB8によるRetの発現の調節
上記の条件に従って、stage9のposterior hindbrainに相当する神経管の背側にHoxB8をelectroporationすると、食道へ遊走しつつあるvagal神経堤細胞の一部の細胞がGFPによっでラベルされる。Retに対する免疫染色を施行すると、HoxB8陽性の神経堤細胞にはRetの発現はみられなかった。以上のことから、in vivoにおいて、HoxB8は神経堤細胞におけるRetの発現を抑制していることが示唆された。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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