研究課題
基盤研究(C)
1.Minマウスは、生後10〜12日齢頃にX線を照射すると小腸・大腸腫瘍発生数が増加するが、40日齢以降の照射では促進しない。大腸分離腺管を解析すると、前者では、陰窩底部の分裂を示すbifurcating cryptが50%程度存在したが、後者では95%程度が陰窩底部の分裂を示さないsingle cryptであった。一方で、10〜12日齢よりも50〜60日齢のマウスの陰窩の方が1陰窩当たりのbromodeoxyuridine(BrdU)でラベルされる細胞が多く、陰窩の分裂の方が発がん感受性と相関することを明らかにした。この結果から、60日齢のマウスを対照として12日齢マウス大腸分離腺管で5倍以上発現が強い遺伝子をマイクロアレイ法により比較し、幹細胞のマーカーであるLgr5を含む90個の候補遺伝子を選別した。2.Dextran sulfate sodium(DSS)投与によって誘発される炎症をプロモーターとして、X線照射による潜在的な発がんイニシエーションを検討すると、Min mouseのみならず野生型においても腫瘍発生が増強した。C3Hキゴウ〓Green mouseキメラマウスを用いて、DSS誘発大腸潰瘍の修復過程を検討した結果、大腸潰瘍部の粘膜欠損部分に一致して、間質組織にCox-2が発現し、上皮の欠損の大きさとCox-2発現領域の大きさには強い相関が見られた。潰瘍に隣接する陰窩では、陰窩底部に多数の分裂(fission)と細胞増殖が出現し、潰瘍底に最も近い陰窩で最も高度であった。びらん部を修復する上皮は、隣接する陰窩上皮と同系統の上皮が伸展することにより修復され、その後一層の修復上皮の一部にBrdU陽性の増殖単位が出現した。異なる系統由来の上皮の境界部(patch boundary)は修復先進部と考えられたが、びらん修復上皮内の細胞増殖はランダムに発生した。
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