研究課題
我々は、Helicobacter pylori〈ピロリ菌〉感染におけるマクロファージの機能に注目し、感染における特異的免疫反応と疾患の関係を研究することにより、ピロリ菌による様々な疾患の病原機構を明らかにすることを目的としてきた。これまでの我々の研究で、菌の熱ショックタンパク(HSP60)が、マクロファージの活性化能が高いことを報告してきた。1)菌のHSP60は、マクロファージ上のTLR4を刺激して、MAPKのp38,ERKを解して、転写因子NF-κBを動かし、IL-8産生を誘導することを証明した。2)動脈硬化モデルマウスにH.pyloriを感染することにより、動脈硬化が進むこと、また、そのときHSP60に対するTh1反応が進んでいることを見出した。3)動脈患者で、HSP60のペプチドに対する、抗体価が高く、診断に使えることを報告した。4)以前のDNAチップの実験で、免疫反応にかかわる分子として、抗原の取り込みに関係したマンノースレセプターファミリーのDEC205を推定した。そこで、培養細胞NOMO-1をPMA刺激によりマクロファージに分化させ、DEC205の発現と、菌の関係を検討した。
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