研究課題/領域番号 |
18590467
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
坂本 明美 千葉大学, 大学院医学研究院, 助手 (90359597)
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研究分担者 |
徳久 剛史 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (20134364)
幡野 雅彦 千葉大学, バイオメディカル研究センター, 助教授 (20208523)
有馬 雅史 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (00202763)
藤村 理紗 千葉大学, バイオメディカル研究センター, 助手 (30376363)
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キーワード | BCL6 / 樹状細胞 / 転写因子 / サイトカイン / BCL6欠損マウス / CD8陽性樹状細胞 / CD4陽性樹状細胞 / 抗原提示細胞 |
研究概要 |
1、CD8陽性樹状細胞(DC)分化におけるBcl6の関与機構の解析 FLT3L存在下での骨髄細胞培養系は生理的な樹状細胞分化を解析する方法として確立された。この方法を用いてBcl6-KO由来骨髄細胞を分化誘導した結果、Bcl6-KO由来細胞では、CD8陽性DC前駆細胞は分化せず、野性型細胞との供培養でも同じ結果が得られたことから、分化異常の原因がDC前駆細胞によるものであることを明確にした。さらにcongenicマウスのシステムを利用して骨髄キメラマウスを作製し、野性型マウスのCD8陽性DC、CD4陽性DCの前駆細胞が存在する骨髄細胞の分画を明らかにした。これらはB220陽性DCの前駆細胞が存在する骨髄細胞の分画とは異なり、Bcl6-KOマウス骨髄細胞ではCD8陽性DC前駆細胞分画が著明に減少していることから、DC前駆細胞の分化異常が骨髄細胞の段階ですでに存在する可能性が示唆された。 2、樹状細胞機能発現におけるBcl6の役割の解明 DCのサイトカイン分泌を、FLT3L誘導樹状細胞をLPSで刺激して比較した結果、Bcl6-KODCでIL-12、TNF-α、IFN-γの分泌低下、MCP-1、IL-6の分泌亢進が認められた。このことから、Bcl6-KOでのDCの分化異常が単なる表面抗原の発現異常ではなく、分化異常、機能的異常をもきたしていることが明らかになった。それらの機能異常が生理的にどのように働くのか、CD4T細胞や、CD8T細胞との供培養を行い、T細胞に対する影響を評価することで確認する。
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