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2006 年度 実績報告書

クロマチン・リモデラーBAFと転写因子Runx3によるT細胞分化の調節機構

研究課題

研究課題/領域番号 18590477
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東海大学

研究代表者

佐藤 健人  東海大学, 医学部, 助教授 (50235363)

キーワードBAF / T細胞 / Runx / クロマチン / 分化
研究概要

CD4T細胞とCD8T細胞は、胸腺内の共通の前駆細胞に由来する。この前駆細胞とはCD4/8両陽性細胞(DP細胞)であり、T細胞抗原レセプター(TCR)を介したシグナルによっていずれの細胞系列に分化するかが決定される。DP細胞が分化シグナルによって細胞の系列を決定する機構についてはこれまでにも多くの研究が行われてきたが今なお不明の点が多い。
本研究では、転写因子Runx3がCD8 T細胞系列へのマスターレギュレーターとして働くという、これまでに得られた知見を基盤とし、その分子機構の詳細を明らかにすることを最終目標としている。クロマチンリモデラーBAFはTCR下流にあってRinx3とともにCD4/8遺伝子制御に当たると目される分子である。本年度はBAF複合体の構成成分の1つであるBAF57および改変体にフォーカスを絞り、Runx3との機能的関連について解析を行った。すなわちDP細胞株OVA53にRunx3を強制発現させ、ここへ各種BAF57を多重遺伝子導入し、Runx3による活性の修飾が起こるかどうかを検討した。その結果、Runx3によるCD8活性化、CD4不活性化はいずれもBAF57ドミナントネガティブ体の導入により障害された。このことは、BAF複合体がRunx3と協調してCD4/8遺伝子発現調節を行い、T細胞系列決定に関与することを強く示唆している。以上を鑑み、今後はRunx3とBAF複合体の物理的会合の有無とその調節に関して詳細な検討を行う予定である。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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