研究課題
基盤研究(C)
c-MIR1は過剰発現させる事によって、MHC class II, B7-2の発現を抑制する事ができる。この抑制は、それぞれの分子の細胞内領域にあるリジン残基にユビキチンを付加し、リソソームにて分解する事によってなされる。さらに、c-MIR1にホモログが存在し、c-MIR2と名付けた。c-MIR2は二次リンパ組織に多く発現しており、c-MIR1と約80%の相同性を持っている事から、c-MIR2も同様の機能を持っていると推察される。B7-2, MHC IIは免疫応答に不可欠な分子である事から、c-MIR1,2は重要な免疫制御分子である事が示唆される。我々はc-MIR1, 2を欠損する遺伝子改変マウスを作成し、検討を行った。その結果、c-MIR2欠損マウスにて、MHC IIの発現上昇が認められ、さらに、MHC Iのユビキチン化が完全に消失していた。この結果から、c-MIR2がMHC IIに対する生理的なE3ユビキチンリガーゼである事が判明した。MHC IIの輸送状態を遺伝子改変マウスと正常マウスにて比較検討すると、MHC IIの細胞表面からの取り込みの早さに変化は認められず、リソソームへの輸送が阻害されいる事が明らかとなった。この結果は、MHC IIのユビキチン化は細胞表面からの取り込みに関与しているのではなく、リソソームへの輸送に関与している事を示唆している。現在、c-MIR2欠損変異マウスの免疫学的異常について解析を行っている。
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