研究課題/領域番号 |
18590482
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
石戸 聡 独立行政法人理化学研究所, 感染免疫応答研究チーム, チームリーダー (10273781)
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研究分担者 |
星野 真理 (大村 真理) 独立行政法人理化学研究所, 感染免疫応答研究チーム, 研究員 (10313511)
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キーワード | ユビキチン / MHC class II / ユビキチンリガーゼ / 細胞内輸送 / 蛋白分解 / リソソーム / 抗原提示細胞 / 免疫制御 |
研究概要 |
我々は、この期間においてMIRファミリーメンバーのknockoutマウス(K0)を作成した。その結果MARCH-IのK0にてMHC class II(MHC II)の発現亢進が観察された。MARCH-Iは二次リンパ組織の抗原提示細胞(APC)に発現している事が明らかとなり、MHC IIをユビキチン化にて制御するE3ユビキチンリガーゼである事が推測された。この点を脾臓B細胞を用いて検討した。野生型B細胞では、MHC IIのポリユビキチン化が認められた、しかし、MARCH-I K0のB細胞ではMHC IIのユビキチン化が完全に消失していた。MARCH-Iが直接MHC IIをユビキチン化するか否かを、293T細胞を用いて検討した。その結果、I-A beta鎖の225番目のリジン残基がMARCH-Iによりユビキチン化され抑制される事が明らかとなった。さらに、ユビキチン化がMHC IIの輸送にどのように関与するのかを、詳細に検討した。その結果、K0のB細胞ではMHC IIのエンドサイトーシスには変化が認められなかったが、リソソームへの輸送が阻害されている事が明らかとなった。これらの事から、MARCH-Iは生理的なMHC IIのE3ユビキチンリガーゼであって、I-A beta鎖の225リジン残基をユビキチン化する事によりMHC IIの細胞表面における量を調節している事が明らかとなった。この結果は、2007年EMBO Jに掲載された。このように、ユビキチン化によるMHC IIの制御の存在を、世界に先駆けて発表する事が出来た。
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