研究課題/領域番号 |
18590488
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
村瀬 澄夫 信州大学, 医学部附属病院, 教授 (70200285)
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研究分担者 |
坂田 信裕 信州大学, 医学部附属病院, 講師 (50362132)
神田 博仁 信州大学, 医学部, 助手 (20362113)
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キーワード | 転倒・転落防止 / アセスメント / データマイニング |
研究概要 |
当院では院内の転倒・転落事故防止のために、日本看護協会推奨のアセスメント項目とスコア基準を使用した「転倒・転落防止分析と援助」シートを使用している。従来は、紙面で運用していたが2003年7月システム稼動変更に伴い、看護支援システムへのテンプレート入力に切り換えた。以後、入力されたデータを元に、転倒・転落防止のためのアセスメント項目やスコア基準の妥当性について、統計的解析を行った。 その結果、1).「活動領域」に含まれるアセスメント項目の感度と特異度がともに最も高く、一方、薬剤・年齢に関する重要性は低いことが判明した。2).「活動領域」と「機能障害」の項目相関などから、患者の特性を考慮した転倒・転落に関するアセスメント項目の選択とその重み付けについて検討する必要性がある。3).「認識力」に問題がなければ危険回避行動がとれる可能性が示された。 次に、テンプレートの現場での利便性を考えると、できるだけ少ない項目の記入でありながら、より正確に転倒の危険性を予知できる精度の高い評価表の作成が求められる。従って、複数のデータマイニング手法を用いて、オリジナルの転倒転落評価表から主要項目の選定を行い、その妥当性について検討を行った。 その結果、データマイニング手法による項目選定は、転倒・転落に関わる因子の特定するために有効な手段であることが示された。また、転倒転落を評価する場合、採用する分類や項目に関係する共通因子が存在するか否かを判断して、評価点数を加算するか包括するかを検討する必要性が認められた。更に、共通因子に関わる点数を加算あるいき包括化することで、転倒転落に対する感度と特異度が上がることが明確となった。 検討の結果、"転倒転落有"群と"転倒転落無"群をより明確に区分することが可能となった。
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