研究課題/領域番号 |
18590495
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
熊本 一朗 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40225230)
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研究分担者 |
宇都 由美子 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (50223582)
村永 文学 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (00325812)
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キーワード | 医療・福祉 / 社会医学 / 地域医療連携 / データウェアハウス / DPC / 医療コスト |
研究概要 |
本研究は、鹿児島大学総合病院情報システム(THINK)に蓄積された患者基本・病名・処方・注射・検体検査・生理検査・放射線・看護などの診療情報を統合し、迅速で正確な検索及び統計処理を行える病院データウェアハウスを活用し、2003年から導入された包括評価による支払い制度DPCにおける地域医療への変化の影響を分析することを目的としている。特にDPC別に、地域での患者数における本大学病院の入院患者数の占める割合等を推計するシステムを構築し、地域における大学病院の医療サービスの需要と供給の関係を把握し、さらに実際の地域医療連携を量的・質的に集計することを目的とする。平成19年度は、構築された地域医療連携分析データウェアハウス用データベースサーバに患者住所情報の郵便番号から算出した鹿児島県の一次医療圏区分及び二次医療圏区分を追加し、DPC別医療圏別コスト分析を行った。別途入手した全国のDPC別二次医療圏内入院患者数、平均在院日数と本システムのデータとの比較を行い、その妥当性と、全国平均値等との差異について検証した。その結果、特に鹿児島の離島地域は他の地域群と比較し耳鼻咽喉科疾患、眼科疾患、血液疾患等の一部のDPCに診断された患者群の平均在院日数及びDPCコストに差がみられた。さらに鹿児島県より診療科別病床数等の情報を入手し、その情報に二次医療圏区分と病床のDPC関連度等を定義し本システムに登録し詳細に分析した結果、平均在院日数の延長やコストに関する地域特性因子の候補を複数得ることができた。
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