研究課題/領域番号 |
18590512
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用薬理学
|
研究機関 | 神奈川県立保健福祉大学 |
研究代表者 |
及川 勉 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (40120141)
|
研究分担者 |
五十嵐 康弘 富山県立大学, 工学部, 准教授 (20285159)
佐藤 眞友美 (財)東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 主任研究員 (50124459)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
キーワード | 前脂肪細胞 / 分化誘導 / 2型糖尿病 / インスリン抵抗性改善作用 |
研究概要 |
2型糖尿病治療を改善する有力な鍵分子候補であるアディポネクチンの発現・分泌を促進する機能分子の探索とその作用機序の解析を行った。その結果、 1.我々が確立したスクリーニング系を駆使して、ノビレチンがアディポネクチンの発現・分泌を促進することを突き止めたので、その促進機構を解明するためにperoxisome proliferator activated receptor γ (PPARγ)アゴニスト作用をまず解析したところ、ノビレチンにるアディポネクチン発現促進作用は、チアゾリジン誘導体とは異なりPPARγの活性化を介さない、という興味ある知見を見出した。またノビレチンのアディポネクチン発現促進作用に関与する分子中の官能基の同定も試み、一部明らかにすることができた。 2.新しいスクリーニング系を用いて微生物培養エキスからST-13前駆脂肪細胞の分化誘導活性を示す化合物の探索をさらに行い、活性体として3種類の化合物の単離・同定に成功した。その中の1つである活性体についてはアディポネクチンの発現・分泌促進作用を定量的RT-PCR法ELISA、Western Blot法により解析したところ、本化合物が外因性のインスリン非存在下で、アディポネクチンのmRNAの発現量、またアディポネクチンタンパクの分泌量を濃度依存的に促進する傾向を示すことを見出した。 3.アディポネクチンは血管新生に影響を及ぼすことが報告されている。そこでアディポネクチン分泌促進作用を示すノビレチンなどが血管新生に連結している内皮細胞機能にどのような作用を示すかを培養血管内皮細胞を用いて検討したところ、ノビレチンは血管新生に連結している複数の血管内皮機能を制御していることを示唆する知見を見出した。
|