研究課題
基盤研究(C)
ヒト抗マウス抗体(HAMA)検出用ELISAシステムを作製し、患者検体290例のHAMA保有率を調べた。個々の測定値は、(検体の吸光度-blank)/(陽性コントロールの吸光度-blank)で表し、検討症例全体の平均値+2SDをカットオフ値とした。なお、陽性コントロールにはラビット抗マウスIgGを用いた。その結果、IgG型18例(6.2%;抗IgG1:14例、抗lgG2a:5例、抗lgG2b:4例)、IgM型20例(6.9%;抗IgG1:11例、抗IgG2a:9例、抗IgG2b:9例)が陽性であった。また、IgG型とIgM型の両者が陽性は4例(1.3%)であった。次に、本測定系の特異性を確認するため、各種マウスIgGをSDS電気泳動し、ELISAで陽性と判定された患者血清3例を用いてimmuno-blottingを行ったところ、全例でバンドが検出された。ところで、HAMAの影響を回避する方策として、試料または測定試薬に精製マウスIgGからなるHBR(異好性阻止薬)を添加する方法がある。そこで、IgM型HAMAが陽性の2症例を用い、HBR(Scanti-bodies社製)が実際にマウスIgGとの反応を阻害できるか否かELISAで調べた。その結果、試料100μlにHBRを10または15μl添加すると、吸光度が明らかに低下した。一方、5μl添加時には、吸光度が有意に上昇した。この機序は不明であるが、HBRをHAMA回避策として用いる際には、その添加量の設定が重要であることが明らかになった。
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