研究概要 |
本研究では、癌関連タンパク質の相互作用についての画像データベースシステムCancerProViewの開発を行った。このデータベースで実装した機能は、1:癌関連遺伝子とその産生されるタンパク質パスウェイ、ドメインと関与する疾患のグラフィカル画像表示、2:遺伝子多型を含む遺伝子変異のグラフィカル表示、3:共通なタンパク質のドメインを待つ癌関連遺伝子、タンパク質の構造、疾患の検索、4:遺伝子記号からの検索、5:タンパクドメイン名一覧からの検索、6:日本語、英語によるキーワード検索・表示機能である。データの収集は、NCBI GenbankのRefSeqの対応表(Ioc2ref)によりRefSeq IDの抽出を行い、cDNA配列とタンパク質のアミノ酸配列の取得を行った。さらに種々のデータベースからタンパクドメイン(SMART)、疾患遺伝子(HGMDとOMIM)、文献(Pubmed)を収集した。その結果、22のタンパク質パスウェイ、111の文献、355のNCBI Refseq cDNA配列及びアミノ酸配列を格納できた。現在、CancerProViewは、45の癌関連遺伝子/タンパク質( BRCA1,BRCA2,AKT2,CSF1R,ELK1など)に関して上記の検索が可能である。CancerProViewは,インターネットに対応しているのでWebブラウザを利用でき、現在ブロトタイプ版を公開中である(http://131.113.190.16/php/crpd.html)。CancerProViewを活用することによってタンパク質の相互作用と発癌の関連が容易に理解できるだけではなく、それらの情報を診断、治療など医療に役立てることができると期待される。
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