研究概要 |
本研究は、長寿関連ミトコンドリア遺伝子多型(Mt5178 C/A多型)と喫煙習慣、飲酒習慣との血圧、血清脂質濃度、血糖値及び耐糖能、血球係数、眼圧、血清蛋白分画濃度、血清電解質濃度、血清尿酸値、呼吸機能などへの交互作用を詳細に検討することを目的とし、最終的には長寿関連ミトコンドリアDNA多型に基づく生活習慣病のテーラーメイドの予防法の確立を目指すものである。研究助成期間の終了年度となる本年度の成果としては、Mt5178C/A多型と心血管疾患の危険因子の重積との関連について検討し、Mt5178 C型の男性においては毎日の飲酒が心血管疾患危険因子の重積と関連することを報告した(第67日本公衆衛生学会)。また、Mt5178 C/A多型とコーヒー飲用との耐糖能異常への交互作用(Kokaze A et al. In: Bentely JV & Keller MA editor. Handbook on Longevity: Genetics, Diet & Disease. Nova Science, in press.)、Mt5178 C/A多型とコーヒー飲用との高血圧症リスクへの修飾作用(Kokaze A et al. J. Epidemiol. in press)についての論文が受理された。その中で、Mt5178 C型の男性においては毎日4杯以上コーヒーを飲用すると高血圧症および耐糖能異常へのリスクが低くなることが示唆されたことを報告した。
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