• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

自殺予防活動をメンタルヘルスの視点から評価する指標の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18590589
研究種目

基盤研究(C)

研究機関秋田大学

研究代表者

佐々木 久長  秋田大学, 医学部, 助教授 (70205855)

研究分担者 金子 善博  秋田大学, 医学部, 講師 (70344752)
キーワード自殺予防 / メンタルヘルス / 地域 / 介入研究 / PTSD
研究概要

本研究は地域における自殺予防対策をメンタルヘルスの視点から評価することを目的とし、過去6年間取り組んできた地域と、その地域に隣接する具体的な取り組みをしていない地域の20歳以上の住民を対象に調査を実施した。実際の自殺死亡率については、取り組みを行っている地域は減少した状態が継続しているが、隣接している地域では増減を繰り返し明らかな減少傾向はみられていない。
調査内容は基本的属性の他、社会的支援、抑うつ度(SDS)、健康に関する意識、自殺に対する意識、ストレス対処、ソーシャルキャピタル、そしてPTSD(IES-R)である。(PTSDについては調査準備中に対象地域で小学生連続殺害事件が発生したため急遽追加した。なおこの事件の影響で調査が約2ヶ月遅れることになった。)
調査の結果、自殺予防対策に取り組んだ地域では社会的支援(特に道具的支援)とストレス対処における相談行動が多くみられた。一方抑うつ度や希死念慮については二つの地域に差は無かった。
(PTSDについては事件現場となった地区の住民に高い割合でPTSDの可能性が疑われたが、地域全体としても約17%がPTSDの疑いがあった。)
以上の結果から自殺予防対策の成果は直接抑うつ度を改善するものではなく、住民が相談出来る窓口についての情報を得ることや具体的な支援を受けられるという安心感が影響していることが示された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] 住民のPTSD調査結果から2007

    • 著者名/発表者名
      佐々木久長
    • 雑誌名

      藤里町児童殺害事件における住民の心のケア・支援報告書

      ページ: 59-60

  • [雑誌論文] 小中高校生の自殺容認態度と希死念慮の関する調査2006

    • 著者名/発表者名
      佐々木久長
    • 雑誌名

      東北公衆衛生学会誌

      ページ: 48

  • [雑誌論文] 小中高校生の希死念慮に関する家族関係・心身の健康状態の分析2006

    • 著者名/発表者名
      佐々木久長
    • 雑誌名

      日本公衆衛生雑誌 第53巻第10号

      ページ: 859

  • [雑誌論文] 地域のソーシャルキャピタルは住民の抑うつ度と関連する2006

    • 著者名/発表者名
      金子善博
    • 雑誌名

      日本公衆衛生雑誌 第53巻第10号

      ページ: 857

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi