研究課題/領域番号 |
18590594
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
玉腰 浩司 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (30262900)
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研究分担者 |
八谷 寛 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (30324437)
豊嶋 英明 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 教授 (10023657)
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キーワード | 胎内環境 / 出生体重 / 生活習慣病 / 循環器・高血圧 / 糖尿病 |
研究概要 |
平成14年に行った生活習慣アンケートにより、出生体重の自己申告値が得られた者は3053名(申告群)、得られなかった者は2038名(不明群)であった。両群の属性を比較すると、申告群は不明群に比して有意に女性の割合が多く、年齢が低かった。(申告群;女性:25.2%、平均年齢±標準誤差:46.2±0.13歳、不明群;13.7%、50.7±0.14歳)しかしながら、性と年齢を調整した後の肥満者(Body mass indexが25kg/m2以上)の割合、米国高脂血症治療ガイドラインATPIIIの基準による血圧高値、高トリグリセリド血症、低HDLコレステロール血症、高血糖者の割合は、いずれも申告群と不明群との間に有意な差は認められなかった。これにより、申告者のみを対象とした検討に選択バイアスは認められないと判断した。次いで、出生体重と成人期の生活習慣病との関連を検討した。アンケート上の7つの出生体重カテゴリーを2500g未満、2500以上3000g未満、3000以上3500g未満、3500g以上の4つに集約した。同順に肥満者の割合を示すと、20.3%、20.4%、22.3%、28.5%であり、出生体重が重かった群ほど肥満者の割合が有意に多い傾向が認められた(傾向性p値<0.05)。一方、血圧高値は同順に49.0%、47.1%、44.4%、41.2%(傾向性p値<0.05)、高トリグリセリド血症は38.6%、33.6%、31.7%、28.8%(傾向性p値<0.05)、高血糖は18.3%、15.9%、12.8%、10.0%(傾向性p値<0.05)と出生体重が低かった群ほど疾病を有する割合が多かった。低HDLコレステロール血症についても16.3%、11.8%、11.9%、11.2%と統計学的には有意な傾向は観察されなかったが、2500g未満群が最も高い有病率を示した。
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