研究課題/領域番号 |
18590604
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
穴井 孝信 大分大学, 医学部, 教授 (00202648)
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研究分担者 |
宮崎 史子 大分大学, 医学部, 助教授 (10315195)
松原 みちる 大分大学, 医学部, 助手 (80347038)
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キーワード | 低出生体重児 / 妊婦体重増加量 / 妊娠前体重 / 産科合併症 / ガイドライン |
研究概要 |
大分大学付属病院および国立医療センター大分病院にて分娩した534人の妊婦を対象にした。日本産婦人科学会の女性を対象にした肥満度分類により、BMI18未満のやせ群60人、BMI18-24の標準群408人、BMI24以上の肥満群66人の3群に分けた。さらに全妊娠期間中の体重増加量を超低増加群(4kg未満)、低増加群(4-8kg)、中等度増加群(8-12kg)、高度増加群(12-16kg)、超高度増加群(16kg以上)に分けて、帝王切開率と新生児合併症(1分Apgar score、5分Apgar score、低出生体重児、巨大児)の有無を検討した。 やせ群では、体重増加区分によって帝王切開率、1分Apgar score、5分Apgar scoreには影響なかったが、中等度増加群と高度増加群の平均出生体重量が高いことから、8-16kgが適当量と判断した。標準群では、超低増加群、低増加群では低出生体重児の頻度が高く、他方、高度増加群、超高度増加群では巨大児の頻度が高く、中等度増加群の8-12kgがもっとも適した体重増加量と判断した。肥満群では、超高度増加群では1分Apgar score、5分Apgar scoreには差がなかったが、帝王切開率が高く、また高度増加群では巨大児の頻度が高く、超低増加群と低増加群の8kg未満が適正な増加量と判断した。 以上要約すれば、妊娠前BMI18未満のやせ群は8-16kg、妊娠前BMI18-24の標準群は8-12kg、妊娠前BMI24以上の肥満群は8kg未満がそれぞれもっとも帝王切開率が低く、新生児合併症も少ない至適な母体体重増加量であると言える。
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