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2006 年度 実績報告書

骨粗鬆症は動脈硬化性心血管リスクを高めるか-無作為標本集団の10年追跡による検討

研究課題

研究課題/領域番号 18590619
研究種目

基盤研究(C)

研究機関近畿大学

研究代表者

玉置 淳子  近畿大学, 医学部, 講師 (90326356)

研究分担者 伊木 雅之  近畿大学, 医学部, 教授 (50184388)
平野 豊  近畿大学, 医学部附属病院, 助教授 (40218805)
キーワード骨粗鬆症 / 動脈硬化性疾患 / 追跡研究
研究概要

平成18年5月〜8月に3地域でのJapanese Population-based Osteoporosis[JPOS] Studyの第4回調査を終え、1040人の受診者数(受診率68.6%)を獲得した。また、50歳以上の者が575名が受診、558人に動脈硬化指標の測定を実施した。未受診者にはアンケートを郵送し、循環器疾患の既往の情報を平成18年12月〜19年1月に収集した。以下に初年度時点で骨粗鬆症が動脈硬化のリスクを高めるかどうかを検討した結果を示す。
【対象と方法】解析対象者は、1996年までに循環器疾患既往有りの12人を除いた546人とした。1996年時の腰椎骨密度が若年成人平均値の70%未満を骨粗鬆症と判定した。1996年時の質問票から得た既往等を調整因子として用いた。動脈硬化の測定指標として、頸動脈球部の最大内中膜壁複合体厚(IMT)を解析に用いた。
【結果】年齢、総コレステロール値、高血圧既往、糖尿病既往、喫煙、飲酒習慣で調整した最大IMTは、骨粗鬆症者で1.43mm、骨粗鬆症無しで1.3mmであった(p=0.052)。高血圧既往無し群で同様に調整した最大IMTは骨粗鬆症者で1.40mm、骨粗鬆症無しで1.26mm(p=0.037)、高血圧既往有り群で有意差はなかった。また、BMIが25kg/m^2未満の群で調整した最大IMTは骨粗鬆症者で1.45mm、骨粗鬆症無しで1.30mm(p=0.033)、BMI 25kg/m^2以上の群では有意差はなかった。
【平成18年度の成果】骨粗鬆症の女性では、動脈硬化が進みやすい可能性があり、特に循環器疾患のリスク要因をもたない場合、骨粗鬆症であることが動脈硬化の進展のリスクとなることが示唆された。平成19年度は、研究計画通りベースライン時の保存血を用いた予知マーカーの検討と循環器疾患の既往者で同意を得られた者の医療機関から診断に関する医学的情報の収集を行う。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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