• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

心臓性突然死の病因遺伝子解析

研究課題

研究課題/領域番号 18590643
研究種目

基盤研究(C)

研究機関北里大学

研究代表者

中村 茂基  北里大学, 医学部, 講師 (70130268)

研究分担者 栗原 克由  北里大学, 医学部, 教授 (90138123)
キーワード心筋症 / 心臓性突然死 / 遺伝子解析 / 心筋βミオシン重鎖遺伝子 / トロポニンT遺伝子
研究概要

心筋症(CM)は突然死の原因ともなり、現在までに9種類のサルコメアを構成する遺伝子が原因遺伝子として同定されている。今回、原因遺伝子の一つである心筋βミオシン重鎖遺伝子(MYH7)およびトロポニンT遺伝子(TNNT2)の変異解析を、心筋症を原疾患とする心臓性突然死症例について行った。対象は肥大型心筋症(HCM)11例、拡張型心筋症(DCM)6例、不整脈原性右室心筋症(ARVC)1例であり、Controlにはすでに連結不可能匿名化して保存されている特記すべき疾患のない健常人18例を用いた。MYH7のExon3〜40およびTNNT2のExon2〜16についてプライマーを作製しPCR増幅後、ダイレクトシークエンスにより塩基配列を決定した。変異解析の結果、MYH7遺伝子でCM群では2種類のサイレント変異、1種類のミスセンス変異、3ヶ所の一塩基置換および1ヶ所一塩基挿入が検出された。Control群では特異的な変異は検出されなかった。また、Exon3 Codon63、Exon10+17およびExon38+21に一塩基多型が検出された。遺伝子頻度を算出したところControl群とCM群との間で遺伝子頻度に有意な差は認められなかった。また、Odds比を求めたところ相関性は認められなかった。TNNT2遺伝子ではCM群で1種類のサイレント変異、1種類のミスセンス変異が検出された。さらに、Exon12-32に一塩基多型が検出された。遺伝子頻度を算出したところControl群とCM群との間で遺伝子頻度に有意な差は認められなかった。今回検討を行った肥大型心筋症例のなかにはMYH7とさらにTNNT2遺伝子にも変異が検出された症例も存在したことから、発症には複数のサルコメア関連遺伝子が関与している可能性も示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 心筋症の遺伝子解析III -心筋βミオシン重鎖遺伝子の変異解析-2006

    • 著者名/発表者名
      橋本千香子
    • 雑誌名

      DNA多型 14

      ページ: 267-270

  • [雑誌論文] 心筋症の遺伝子解析IV -心筋βミオシン重鎖遺伝子の変異解析-2006

    • 著者名/発表者名
      橋本千香子
    • 雑誌名

      日本法医学雑誌 60・1

      ページ: 60

  • [雑誌論文] 心筋症の遺伝子解析V -トロポニンT遺伝子の変異解析-2006

    • 著者名/発表者名
      橋本千香子
    • 雑誌名

      DNA POLYMORPHISM 第15回学術集会抄録集

      ページ: 100

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi