研究課題
基盤研究(C)
【研究目的】本研究は、癌増殖や癌転移に関わる宿主側の血管内皮細胞上のVEGFR受容体-2の発現および癌組織側のVRGHF産生やCyclooxygenase-2(COX-2)発現、マクロファージでの自然免疫(Toll-like受容体、TLR)機能と関係を天然物および合成した21種類のStilbene類で作用を検討し、さらに抗腫瘍活性を検討した。【研究実績の概要】1.癌増殖・癌転移に関わるマクロファージと血管新生に関する研究:各種Stilbene類の評価に先立ち、癌増殖・癌転移に関わるマクロファージと血管新生について検討した結果、マクロファージの腫瘍組織への浸潤がMCP-1発現、VEGF産生、HIF-1α発現および腫瘍血管新生を増加することを見出した。2.腸管リンパ球の活性化による抗腫瘍効果に関する研究:各種Stilbene類の評価に先立ち、腸管リンパ球の癌増殖・癌転移に検討した結果、腸管リンパ球およびマクロファージを活性化する天然素材は、抗腫瘍・抗転移活性を有することを見出した。3.21種類のStilbene類の抗腫瘍効果に関する研究:3種類のDihydroxystilbene類がVEGFによる血管新生、VEGF受容体-2リン酸化、MMP-9発現を強く抑制することを見出したが、COX-2発現には影響を与えなかった。Colon 26移植マウスでの上記3種類のDihydroxystilbeneは、Resveratrol(Trihydorxystilbene)と同等の抗腫瘍活性を示し、その作用機構は、腫瘍血管抑制作用であることを示唆した。さらに、TLR変異マウスのマクロファージについて、上記Stilbeneは影響を示さなかった。TLR変異癌移植マウスでの抗腫瘍効果を検討中である。
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